東博に仏像曼荼羅が出現! 圧巻の密教美術が集う特別展『国宝 東寺-空海...

東博に仏像曼荼羅が出現! 圧巻の密教美術が集う特別展『国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅』。

文:はろるど

東博に仏像曼荼羅が出現! 圧巻の密教美術が集う特別展『国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅』。

第4章「曼荼羅の世界」会場風景。東寺講堂の立体曼荼羅のうち15体の仏像が展示されています。美しい照明で、細部の造形も際立って見えます。

平安京への遷都に伴い官寺として建立された東寺は、823年に嵯峨天皇より空海に下賜され、真言密教の根本道場として多くの人々の信仰を集めてきました。現在、東京国立博物館で開催中の特別展『国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅』では、空海にまつわる名宝や、東寺に伝わる文化財110点が公開されています。

圧巻なのは、史上最大規模の仏像曼荼羅の展示です。空海が密教経典の世界を目に見える形で表そうと、講堂につくり上げた仏像21体による立体曼荼羅のうち、国宝11体、重要文化財4体からなる史上最多の15体が一室に集結。そして、重々しい水牛に跨り、六面六臂六足の姿に畏怖の念すら覚える『大威徳明王騎牛像(だいいとくみょうおうきぎゅうぞう)』をはじめとする国宝11体は、360度方向から見られるように展示されています。また、手前に帝釈天を配し、右に菩薩、左に明王、奥に如来が並べられるなど、通常の講堂の配置とは異なる仏像曼荼羅となっているのです。

見どころは、この仏像曼荼羅だけに留まりません。空海が始め、真言宗で最も重要な法会である後七日御修法(ごしちにちみしほ)の道場の様子が再現されているのも必見です。さらに空海が唐から持ち帰った『密教法具』や本像としての役割を果たす『金銅舎利塔』、また法会を荘厳する『十二天像』や『五大尊像』が、道場内の配置に沿うように展示されているのです。

空海が最澄に宛てた『風信帖』の典雅な書に惹かれつつ、舎利会の行列で被られた『八部衆面』のコミカルな表情に目を奪われ、国内最大級の『両界曼荼羅図』の大きさに圧倒されていると、「これほどの寺宝を東京でいっぺんに見られるとは……」と、ただただ驚いてしまいます。

その素晴らしい仏教美術に惹かれていると、いつしか心は五重塔の建つ京都の東寺へと誘われます。複数回ある展示替えの度に訪れたくなるほど、見応えのある展覧会です。

東博に仏像曼荼羅が出現! 圧巻の密教美術が集う特別展『国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅』。

仏像曼荼羅イメージ、東寺蔵 古代インドに起源をもつ曼荼羅。空海は「密教は奥深く、文章で表すのは困難である。かわりに図画を用いて開き示す」と語り、そのひとつの到達点として、仏像による立体曼荼羅をつくりました。

東博に仏像曼荼羅が出現! 圧巻の密教美術が集う特別展『国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅』。

後七日御修法の道場の再現。道場内には、金剛界と胎蔵界の2つの曼荼羅が掛けられ、年ごとに交替で儀式の中心となります。photo:Harold

東博に仏像曼荼羅が出現! 圧巻の密教美術が集う特別展『国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅』。

『帝釈天騎象像』平安時代・承和6年(839年)、東寺蔵、国宝 講堂に安置された立体曼荼羅のうちの一像。鎧を着用し、武器の金剛杵を手にして象に乗る帝釈天を、ヒノキの一木から彫り出しています。会場でこの仏像のみ撮影することが可能です。

特別展『国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅』

開催期間:2019年3月26日(火)~6月2日(日)
開催場所:東京国立博物館 平成館
東京都台東区上野公園13-9
TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
開館時間:9時30分~17時(金曜、土曜は21時まで) ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月、5月7日(4月29日、5月6日は開館)
入場料:一般¥1,600(税込)
※会期中展示替えあり
https://toji2019.jp

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