名歌手モニカ・ゼタールンドのジャズを、「ストックホルムでワルツを」でじっくり聴きたい。

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    “Hide your heart from sight , lock your dreams at night, it could happen to you….”
    1944年のヒット曲で、ピング・クロスビー、ジョー・スタッフォードらが唄った名曲『It Could Happen To You』をクールに軽快に唄う金髪の美女、モニカ・ゼタールンド。彼女は20世紀半ばのスウェーデンで活躍した実在のジャズシンガーです。美しい美貌と歌声を持ちながらも、小さな田舎町を拠点に電話交換手をしながら細々と活動し、大きな夢とのギャップにもがく日々を送っていました。そんなある日、彼女にニューヨーク行きのチャンスが訪れることから、人生の歯車は彼女を試練と成功へと導いて行きます。

    心からジャズを愛し、常により明るいスポットライトを求め走り続けたモニカの生涯を、この映画『ストックホルムでワルツを』は美しいジャズの音色とともに綴ります。モニカを一躍大スターにしたきっかけは、当時は「ジャズ=英語」という概念を崩し、「ジャズ=心の叫び」と解釈して、母国語スウェーデン語で心から唄ったことでした。スウェーデン語がわからずとも、心にジンジンと感動が伝わってくる、その歌声。年末にかけて、心を温かくしてくれる、素晴らしい音楽と物語による本作は、是非ともオススメしたい1本です。(Pen編集部)

    スウェーデンのアカデミー賞にあたるゴールデン・ビートル賞で監督賞、主演女優賞など4部門を受賞。人口950万人のスウェーデン本国では、50万人以上の動員を記録。モニカ役のエッダ・マグナソンの演技はもちろん、素晴らしい歌声は是非とも聴いてほしい。

    『ストックホルムでワルツを』

    監督:ペール・フライ
    出演:エッダ・マグナソン
    2014年 スウェーデン映画 1時間51分
    配給:ブロードメディア・スタジオ
    11月29日(土)~新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で順次ロードショー
    http://stockholm-waltz.com