スティーブン・ソダーバーグ監督のもとにジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、マット・デイモンらオールスターが集まった『オーシャンズ』シリーズ。このたび、同シリーズのキャストに女優陣を迎えた新作『オーシャンズ8』が公開されます。
5年間の刑期を過ごし、出所したデビー・オーシャン(オーシャンズを率いたダニーの妹!)は、刑務所の中で練った強盗プランを実行に移すべく、各界のプロフェッショナルな仲間たちに声をかけます。彼女たちの狩りの場となるのは、メトロポリタン美術館で開催されるファッションの祭典、メットガラ。厳しいセキュリティが張りめぐされている中、ハリウッド女優が身に着けるカルティエの宝石を盗むという計画を進めていくのですが……。
監督を務めたのは『ハンガー・ゲーム』などで知られるゲイリー・ロス。製作にあたっては、「アメリカ映画の主人公である無法者たちは、わずかな例外をのぞいて男。かっこいい女性たちの集団が、このジャンルに当然の権利として踏み込むというアイデアが面白いと思った」と語っています。そのアイデアをクールかつゴージャスに映画化できたのは、絶妙なバランスで成立しているキャスティングがあればこそ。
メンバーを束ねるサンドラ・ブロック、その右腕となるケイト・ブランシェットをリーダー格に、天才ハッカー役のリアーナ、凄腕のスリ師役のオークワフィナ、落ち目のファッション・デザイナーを演じるヘレナ・ボナム・カーター。盗品ディーラー役のサラ・ポールソンに、ジュエリー職人役のミンディ・カリングと、人種もキャリアも超えた多彩な女優陣が勢揃いしました。ターゲットとなる女優を演じたアン・ハサウェイはわがままなセレブを嬉々として演じ、最後まで快調なテンポで進んでいくこの犯罪映画をさらに弾ませています。
メットガラが舞台になっているだけに、会場の裏側や非日常的なファッション、意外なカメオ出演をチェックする楽しさもたっぷり。女性向けのようにも思えますが、もちろんこれまでの男前なオーシャンズ・シリーズの世界観をしっかりと踏襲しています。リラックス感のあるチームワークや、それぞれの個性と得意技を生かした見せ場を盛り込み、二転三転するストーリーは健在。夏の暑さを忘れられるエンタメ度の高い作品に仕上がっています。
『オーシャンズ8』
監督:ゲイリー・ロス
出演:サンドラ・ブロック、ケイト・ブランシェット、アン・ハサウェイほか
2018年 アメリカ 1時間50分
8月10日より全国の映画館にて公開。
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