Penが選んだ、2019年5月の注目カルチャー[MUSIC/音楽]

Penが選んだ、2019年5月の注目カルチャー[MUSIC/音楽]

文:山澤健治

クリエイティブな感性を刺激する、本、映画、音楽を紹介する「Penが選んだ注目のカルチャー」。注目すべき作品を、毎月ご紹介します。



ユダヤの音楽を、エレクトリックでモダンに表現。
『アイ・アム・ヒア』

ホセ・ジェイムズが立ち上げたレインボー・ブロンド・レコーズから、第一弾アーティストがデビュー。ホセの人気曲の数々を手がけたNY出身のシンガー・ソングライターは、自らのルーツであるユダヤの音楽をエレクトリックなサウンドでモダンに表現。ハーモニックなマイナー・スケールから成り立つジューイッシュ・コンテンポラリー・ポップに昇華させた。重層的な歌唱も芳醇かつ華麗だ。

Penが選んだ、2019年5月の注目カルチャー[MUSIC/音楽]

ターリ UCCU-1594 ユニバーサル クラシックス&ジャズ ¥2,700(税込)

甘い余韻の残る、60sディープ・ソウルが甦る。
『アメリカン・ラブ・コール』

グーグルのCMソングで注目を浴びた新世代USソウル隊のセカンド。1960年代にタイムスリップしたようなディープ・ソウルをヒップホップ世代らしい感性で現代に甦らせたサウンドは、生粋のソウル愛聴家も納得の出来栄え。ノーザン・ソウル調のコーラスワークやフォーク・ロックのサイケ感覚などを織り交ぜながら、メロウでポップな甘い余韻も創出する。魂を揺さぶるドランの歌声に感涙は必至。

Penが選んだ、2019年5月の注目カルチャー[MUSIC/音楽]

ドラン・ジョーンズ・アンド・ザ・インディケーションズ AMIP-0168 インパートメント ¥2,376(税込)

極上のポップネスが弾ける、東京インディ代表の新作。
『Ghosts』

海外ツアーにも精力的な東京インディの代表格4人組による3年ぶりの5作目。話題を集めた先行シングル「エスパー」や「セダン」など、丹念に熟成させた極上のポップネスが弾ける11篇を所収。温かくてちょっとセンチな音像には、ときにリズム・アンサンブルによる歪みの表情も加えられ、えもいわれぬ魅力を放つ。寄り添うような、浮遊感のある優しいメロディ&コーラスは格別。ポップの新旗手。

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ミツメ PECF-1168 ミツメ ¥3,024(税込) 

タルサ・サウンドの創始者が遺した、奇跡の未発表音源。
『ステイ・アラウンド』

エリック・クラプトンが憧れた、いまは亡きタルサ・サウンドの創始者による10年ぶりの新作は、未発表音源のみを収録した奇跡のような作品。ブルースにロカビリー、カントリーなどを融合した独特のサウンドは、レイドバックの起源ともいわれるもの。ゆったりとして土着的かつ芳醇で、実にまろやかな大人の味わい。発掘音源の質の高さにも舌を巻く。ギター・レジェンドの遺作にして大傑作。

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J.J.ケイル HSU-10300 ホステス・エンタテインメント ¥2,592(税込) 

ゴスペル集団「ワイナンズ」の三男が贈る、初のソロ作。
『イン・ザ・ソフテスト・ウェイ』

グラミー賞に5度輝いたベテラン兄弟ゴスペル・グループ「ワイナンズ」の三男が、30年のキャリアで初となるソロ作をリリース。還暦越えの61歳ながら、共同プロデューサーにジャム&ルイスを迎え、懐かしの80~90年代ブラック・コンテンポラリー・サウンドを再現する健在ぶり。ゴスペル仕込みの艶やかな歌声もスロー系で威力を発揮する。スティーヴィー・ワンダー他、客演陣も大御所揃い。

Penが選んだ、2019年5月の注目カルチャー[MUSIC/音楽]

カーヴィン・ワイナンズ REDN-0014 BSMFレコーズ/REN NOW ¥2,592(税込)

雨上がりの清らかな情景を映すような、やわらかなピアノ
『インサイト・フォー』

フランス人ピアニスト/作曲家による、ソロ・ピアノ『インサイト』シリーズ最終章。自宅スタジオでアップライト・ピアノと対峙し、音の対話を追求した繊細で親密なサウンドは、雨上がりの清らかな情景を映し出すかのよう。ミュートペダルを用いたやわらかな音色が心に静かに降り積もる。ミニマル・ミュージックの美学が重なる静謐なサウンドスケープに、ロマン主義的ピアノ作の気品が漂う。

Penが選んだ、2019年5月の注目カルチャー[MUSIC/音楽]

ジュリアン・マルシャル AMIP-0162 インパートメント ¥2,484(税込)

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