人は死んだらどこへ行く? 1970年代のヌード写真からシュールな新作絵画ま...

人は死んだらどこへ行く? 1970年代のヌード写真からシュールな新作絵画まで、『横尾忠則の冥途旅行』展が面白い。

文:脇本暁子

人は死んだらどこへ行く? 1970年代のヌード写真からシュールな新作絵画まで、『横尾忠則の冥途旅行』展が面白い。

ポスター (デザイン:横尾忠則)

人類の深遠なるテーマ‟人は死んだらどこへ行くのか?”。希代の美術家である横尾忠則も、長年の作家活動の中で一貫して問いかけています。神戸にある横尾忠則現代美術館では、2018年5月6日まで、横尾の作品の中から”死後の世界”をテーマにしたものにフォーカスした『横尾忠則の冥土旅行』展が開催されています。

本展は「神曲」「赤」「Back of Head」「謎の女」の4章立てで構成されています。「神曲」のパートで見られるのは、グラフィックデザイナー時代の横尾が、1970年に『平凡パンチ』誌上で発表した、ダンテの『神曲』をモチーフとする19人の女性のヌード写真。それぞれの写真を縦3.6mの大きさにまで引き伸ばしてプリントしており、観るものにぐっと迫ります。96年に始まった「赤のシリーズ」など赤い絵画が約40点が並ぶパートでは、天井に届きそうな高さまで作品が壁を覆っています。横尾が少年時代に見た、空襲で染まった真っ赤な夜空を原風景としつつ、生のモチーフである赤子などが描かれ、生死が表裏一体であることが示唆されているのです。また、最新作を集めたパート「謎の女」では、顔の一部を蛙やキャベツやトイレットペーパーといったオブジェによって覆い隠された女性たちの奇妙なポートレートを21点展示。初公開の作品も含まれます。

美術館を巡りながら、此岸と彼岸、日常と異界の狭間を体感できるこの展覧会。会場となる横尾忠則現代美術館は、日本を代表するモダニズム建築家・村野藤吾が設計した兵庫県立美術館王子分館の西館を、2012年にリニューアルオープンした建物。本展の展示作品以外にも、横尾忠則の3000点以上におよぶ作品と資料的価値のあるコレクションを収蔵しています。ゴールデンウィークいっぱいまで開催しているので、神戸まで‟冥途旅行”と洒落込んでみてはいかがでしょう。

人は死んだらどこへ行く? 1970年代のヌード写真からシュールな新作絵画まで、『横尾忠則の冥途旅行』展が面白い。

『キャベツの女』 2017年 作家蔵

人は死んだらどこへ行く? 1970年代のヌード写真からシュールな新作絵画まで、『横尾忠則の冥途旅行』展が面白い。

モダニズム建築家・村野藤吾設計の兵庫県立美術館王子分館の西館を、2012年11月にリニューアルオープンした横尾忠則現代美術館。JR 灘駅から徒歩約10分です。

兵庫県政150周年記念事業 開館5周年記念展 『横尾忠則の冥途旅行』展
開催期間:2018年2月24日(土)〜5月6日(日)
開催場所:横尾忠則現代美術館
兵庫県神戸市灘区原田通3-8-30
TEL:078-855-5607(総合案内)
開館時間:10時〜18時(火~木、日) 10時~20時(金、土) ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月 ※4月30日は開館、翌5月1日は休館
入館料:一般 ¥700(税込)
www.ytmoca.jp

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