日本での開催は原美術館だけ! ゲルハルト・リヒター、曹斐など、世界で活躍する写真家たちの作品を見に行きましょう。

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    曹斐(ツァオ フェイ)「自分の未来は夢にあらず 02」 2006年 120 x 150 cm
    Cプリント © Cao Fei / Deutsche Bank Collection

    原美術館にて、「そこにある、時間 ― ドイツ銀行コレクションの現代写真」が開催されます。なぜ銀行?と思われるかもしれませんが、企業が行う文化活動として、ドイツ銀行のコレクションは質・量ともに世界屈指で、紙のコレクションとしては最高峰とされています。そんなドイツ銀行の現代美術コレクションの中から、1970年以降の写真芸術の魅力を、アジア・アフリカ・アメリカ・ヨーロッパのアーティスト約40組60点によって紹介。「時間を切り取ってメディアに定着させる」という写真の性質を活かしたさまざまな表現を鑑賞することで、芸術表現としての写真の魅力を再認識できます。

    また本展は、クローバリゼーションの流れの中にある現代の写真表現を展観し、ベルント&ヒラ ベッヒャー、ゲルハルト・リヒターなど国際的に知られるドイツの作家たちや近年注目を集める曹斐、ヂョン ヨンドゥなどのアジア作家たち、杉本博司、やなぎみわなど日本の作家たちなど、世界各国のアーティストたちが共通言語としての現代美術にいかに取り組んでいるのか、というところも見どころです。

    実は原美術館とドイツ銀行のコラボレーションは今回で二度目。2006年にも「舞い降りた桜 ザハ ハディドとめぐるドイツ銀行コレクション」と題し、女性初のプリツカー賞を受賞した建築家ザハ ハディドの会場デザインで企画展を開催したことがあります。

    シンガポール美術館、インド・ムンバイの国立近代美術館など、アジア各国の美術館を会場とする国際巡回展ですが、日本では東京・原美術館でのみの開催。私たちにとって写真とは何なのか、それを再考するうえでいい刺激になりそうです。(Pen編集部)

    やなぎみわ「My Grandmothers: MINEKO」 2002年/87.5 x 120 cm/Cプリント
    © Loock Galerie / Deutsche Bank Collection

    ゾーラ ベンセムラ「アフガニスタン」 2009年/61 x 85 cm/Cプリント
    © REUTERS / Zohra Bensemra / Deutsche Bank Collection

    下写真:マッシモ ヴィターリ 「#2232 マディーマの波」 2005年
    220 x 180 cm/Cプリント © VG Bild-Kunst, Bonn 2015 / Deutsche Bank Collection

    「そこにある、時間 ― ドイツ銀行コレクションの現代写真」

    2015年9月12日(土)~2016年1月11日(月・祝)

    原美術館
    東京都品川区北品川4-7-25

    開館時間:11時~17時(祝日を除く水曜は20時まで/入館は閉館の30分前まで)
    休館日:月曜(祝日の9/21、10/12、11/23、1/11は開館)
    9/24、10/13、11/24、年末年始(12/28-1/4)
    入館料:一般1.100円 大学生700円 小中生500円 原美術館メンバー無料
    問い合わせ先:原美術館 TEL 03-3445-0651