東京国立近代美術館で開催中、『竹内栖鳳展』を見に行こう!

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    『班猫』(重要文化財) 大正13(1924)年 山種美術館 展示期間:9/25~10/14(東京展)、11/12-12/1(京都展)

    「その筆は、極限を超える」という広告のキャッチフレーズがまさに納得の日本画家、竹内栖鳳(たけうちせいほう)の展覧会が、竹橋の東京国立近代美術館で10月14日まで開かれています。

    竹内栖鳳(1864~1942年)は、京都画壇の近代化の旗手として多くの後進に影響を与えました。
    京都に生まれ四条派に学びましたが、積極的に他派である円山派や狩野派の筆法を取り入れ、定型モチーフとその描法を形式的に継承することを否定して、画壇の古い習慣を打ち破ろうとしました。1900年のパリ万博を視察で訪れた際に現地の美術に触れ、実物をよく観察することの重要性を実感しましたが、ただ、西洋美術の手法を取り入れたのではなく、「実物観察」という西洋美術の手法を参考にしながら、西洋と肩を並べられるような美術を生み出そうと、伝統絵画の根本的理念をもう一度掘り起こそうと努力したのです。

    この展覧会は、栖鳳の代表作や、長らく展覧会に出品されてこなかった作品を約110点、素描などの資料を約60点展示し、栖鳳が新たな時代に築いた日本画の礎を示します。「近代日本画の巨人」が描く、いまにも動きだしそうな動物画や多彩な筆致の風景画、そして一瞬の仕草の中に心情をとらえた人物画を、ぜひご堪能ください。(Pen編集部)

    『絵になる最初』 大正2(1913)年 京都市美術館

    『ベニスの月』(ビロード友禅) 明治40(1907)年 大英博物館
    ©The Trustees of the British Museum. All rights reserved.

    『竹内栖鳳展 近代日本画の巨人』
    ~10月14日
    東京国立近代美術館
    東京都千代田区北の丸公園3-1
    開館時間:10時~17時(金は20時まで。入館は閉館の30分前まで)
    休:月(9月16日、9月23日、10月14日は開館)、9月17日、9月24日
    料金:一般¥1,300
    http://seiho2013.jp
    ※会期中、展示替えあり。
    ※10月22日~12月1日に京都市美術館に巡回予定。