ボタニカル図案が鮮烈な、「キャプテン・クック探検航海と『バンクス花譜集』展」

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    「クリアントゥス・プニケウス」

    大航海時代を約1世紀過ぎた18世紀半ばに太平洋を旅したイギリスの海軍士官、キャプテン・クック(ジェームズ・クック)。3年間に渡った彼の最初の長期航海に同行し、植物を採取・記録したのがジョゼフ・バンクスです。のちに全743点に及ぶ銅版画の植物図鑑『バンクス花譜集』を企画し、自然史学の発展に多大な貢献をした歴史的な人物なのです。彼の功績を知り、クックの探検航海を辿ることのできる展覧会『キャプテン・クック探検航海と「バンクス花譜集」展』が渋谷のBUNKAMURA ザ・ミュージアムで開催されています。

    展示されているのは120点の美しい銅版画。関連資料などとともに閲覧すれば、当時未開拓だった土地でジョゼフ・バンクスらのクルーが目にした植物への強い好奇心が感じられることでしょう。記録としての意味を超えた、旅に同行した画家のシドニー・パーキンソンらによるグラフィカルなボタニカル図案の魅力も堪能できます。

    タヒチ島を中心にしたポリネシアの群島、ニュージーランド、オーストラリア、ジャワの4つの滞在地をこの展覧会で巡って、古き良き冒険の旅を追体験してはいかがでしょうか。(高橋一史)

    「バンクシア・セラータ」

    「カスアリーナ・エクィセティフォリア」

    「テスペシア・ポプルネア」

    『キャプテン・クック探検航海と「バンクス花譜集」』展
    ~3月1日(日)

    Bunkamura ザ・ミュージアム
    東京都渋谷区道玄坂2-24-1

    TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
    開館時間:10時~19時(日~木)
    10時~21時(金、土)※入館は閉館の30分前まで
    休:1月26日(月)
    料金:一般¥1,300
    www.bunkamura.co.jp