あの頃の記憶が蘇る、“キュッパのびじゅつかん”で自分だけの標本箱をつくろう!

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    参加型の展示スペース。ヒノキ材でできた巨大な収蔵棚は圧巻!
    日比野克彦≪bigdatana-たなはもののすみか≫2015年

    週末になるたびに、子どもと一緒にどこいこぉー? 状態になっている大人のみなさま。『キュッパのはくぶつかん』(福音館書店)という絵本を知っていますか? 

    ノルウェーの作家、オーシル・カンスタ・ヨンセンが描くもので、主人公はモノ集めが好きな丸太の男の子キュッパです。キュッパが集めたガラクタのようなモノたち……。部屋に入りきらず、まずはモノを並べてみることにします。もの知りなおばあちゃんに相談し、はくぶつかんをつくってみよう! というアイデアが生まれて……というストーリー。

    そんな、キュッパの世界をおもいっきり楽しめる展覧会が東京都美術館で開催中の『キュッパのびじゅつかん‐みつめて、あつめて、しらべて、ならべて』です。ここでは、幅12m、高さ8mの巨大な収蔵棚がお目見え。これには大人もびっくり(!)するのですが、さらにその前には”未整理のモノ”なる1000種類のモノたちが並びます。まずは、箱を手に取り、自分でモノを物色、探し、箱の中にディスプレイしていきます。できあがった箱をこの巨大な棚に収蔵するのです。

    この展覧会では、モノを集める時のワクワク感が伝わるコレクションや、何かを観察し、収集し、それを並べてみることを作風とするアーティストの作品なども紹介しています。子どもはもちろん、会場では大人も夢中でモノを集めている姿が印象的でした。ぜひ、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。(Pen編集部)

    子どもの頃、道で見つけた石や要らなくなったガラクタを大人からもらってひそかに宝箱にしまいこんでいた記憶がよみがえります。

    片方だけの靴とか、クギとか貝殻とか、とにかくたくさんあるモノの中からどうコレクションするか。できあがった標本箱を友人や親子で見比べて、「なにこれー?」と笑い合う声も。できあがった標本箱は随時展示されていきます。

    キュッパを知るにはまずは絵本から。ほかにも館内のミュージアムショップにはキュッパグッズがたくさんあります。

    『キュッパのびじゅつかん-みつめて、あつめて、しらべて、ならべて』

    会場:東京都美術館 ギャラリーA・B・C
    開室期間:~10月4日(日)
    開室時間:9時30分~17時30分(入室は17時まで)
    また、金曜日は夜間開室として9時30分~21時まで。 ※9月11日、18日は除く。入室は20時30分まで
    休室日:月曜 ※9月21日は開室
    料金:大人¥800 65歳以上は¥500 学生¥400 高校生以下は無料
    ※ほかにも関連イベント多数。詳しくはHPでご確認ください。
    http://kubbe.tobikan.jp/