高級時計に「素材」という価値観を持ち込んだ“マスター・オブ・マテリアル”ラドー。新たな表現を探求しようという思いが、建築家の榊田倫之の考えと共鳴する。
素材と光が響き合い、腕時計の表情をつくる
「20世紀の建築は、コンクリートとガラス、鉄。しかし、いまは木や石などの素材を、懐古ではなく現代の表現として活かす建築へと回帰しています。合理性が極まるなか、素材の可能性を見直し、現代性を備えて進化するのです」
そう語るのは建築家の榊田倫之。素材が持つ個性を、視覚や触覚だけでなく、匂いや音など五感を通じて引き出す。そんな榊田の建築へのアプローチはラドーの素材の考え方とも重なる。ラドーが得意とするハイテクセラミックは耐傷性に優れ、軽くて金属アレルギーの心配も少ない。湾曲したサファイアクリスタルとケースがなめらかにつながる「アナトム」は、腕にフィットし、素材の個性を視覚と触覚で楽しめるデザインだ。
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榊田倫之●建築家1976年、滋賀県生まれ。2008年に現代美術作家・杉本博司と新素材研究所を設立。以降、「古いが、新しい(Old Is New)」という独自の哲学を掲げ、さまざまな建築・空間設計に携わる。榊田の傍らに見えるのが縦桟障子。繊細な縦の桟のみで構成するために、素材や構造に新しい考え方を取り入れる。横方向の桟を排することで、縦に伸びやかな空間が生まれる。ジャケット¥319,000/ルメール(エドストローム オフィス TEL:03-6427-5901) ニット¥46,200、パンツ¥69,300/エイトン(エイトン青山 TEL:03-6427-6335)
「素材と技術を現代的に再構築し、可能性を探る。それは我々の象徴的な意匠である縦桟障子にも通じます。横材を排し、細く仕上げた縦の骨組みだけで構成するために内部を鉄で補強し、障子紙も伸縮しない素材を使っています。素材の特性を活かし、新しい表現につなげる。その姿勢に共感する部分があります」
榊田は風防やケースを観察しながら、デザイナーが時計に込めた意図に思いを巡らせる。
「この時計は合理性を追求しながら、触り心地のよさも意識しているように思います。ケースのかたちだけでなく、受ける光までを素材の一部として捉え、表情を整えている。ケースとストラップの間の金色パーツは、建築の見切り材のように、異素材の境界を端正に処理する工夫が感じ取れます」
素材の本質を見極め、可能性を引き出していく。そこには、マスター・オブ・マテリアルを体現するラドーと建築に通じる、ものづくりへの眼差しがある。
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アナトム オートマティック スケルトン/直線と曲線のコンビネーションやゴールド×グレーのモダンな配色を活かしたスケルトンムーブメントも個性となる。風防の収まりも特徴があり、さまざまな角度から時計を眺めたくなる。自動巻き、プラズマハイテクセラミック×SSケース、ケースサイズ46.3×32.5㎜、パワーリザーブ約80時間、ラバーストラップ、5気圧防水。¥695,200/ラドー(ラドー)
