【ガラス製イヤホン】「音に向かない素材」が常識を覆した、ケンウッドの新技術

  • 文:麻倉怜士
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(ワイヤレスイヤホン)
KENWOOD GLASS Core Pro  ケンウッド Oラスコアプロ 

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前身のケンウッド創業から数えて今年で80周年。これを記念したプロジェクト「JVC
KENWOOD Anniversary」の特別モデル第一弾として展開される。¥49,900(実勢価格)

世の中には、とんでもない常識破りが時々起きる。本ワイヤレスイヤホンの振動板は、なんとガラスなのである。業界初の試みだ。これまでガラスは、音が収束せず、固有の付帯音が残り、強度も弱く、低剛性であるとして、振動板に最も不適なものとされていた。〝ガラス臭さ〟というか、癖っぽい音になるのだ。

ところが本製品の音はまったく違う。さまざまな音源を聴いたが、共通するのは躍動的で、生命力豊かにして透明な音調だ。これが本当にガラスの音なのか? ガラス臭さは皆無。いったいなにがあったのか。日本電気硝子がガラスの素材革命を起こしたのだ。

ポイントは、まず超薄化。窓ガラスの厚みは3㎜から5㎜だが、本振動板は0・2㎜以下。次にガラスを硝酸カリウム溶液に浸して表面に強化層を形成し、剛性を徹底的に強化した。また振動を熱に変える度合いが大きいので、内部損失が高い。つまり音の伝播が速く、剛性に優れ、音の収束がスピーディという特性は、まさに振動板の理想だ。最も適さないと言われてきた素材が、見事に高音質振動板に変身したのである。

それを採用した本イヤホンの音は刮目だ。「透明」と記したが、明るくはっきりなだけでなく、音楽の本質を明確に捉えて再現する。情家みえの「チーク・トゥ・チーク」で試したところ、低音のスケールが大きく、スピードも速い。低音は膨れて鈍くなりがちだが、見事にスマートな音を聴かせる。ボーカルはすっきりと伸び、質感が高級。音場の空気感や、音像の正確な定位感もよい。オーケストラ作品でも音場が深く、落ち着いた音色で温度感が高い。

素材革命にとどまらず、鑑賞にふさわしい音楽的な表現性を持つ新時代のイヤホンだ。

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振動板だけでなく、イヤーピースも新開発。柔軟性に優れたリキッドシリコンを採用し、長時間でも疲れにくい装着感と、本来の音質を引き出す高い遮音性を実現した。

麻倉 怜士

デジタルメディア評論家。デジタルシーン全般の動向を常に見据える。著書に『高音質保証! 麻倉式PCオーディオ』(アスキー新書)、『パナソニックの3D大戦略』(日経BP社)などがある。

JVCケンウッドカスタマーサポートセンター
TEL : 0120-2727-87

麻倉怜士

デジタルメディア評論家

デジタルメディア評論家。デジタルシーン全般の動向を常に見据える。著書に『高音質保証! 麻倉式PCオーディオ』(アスキー新書)、『パナソニックの3D大戦略』(日経BP社)などがある。

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デジタルメディア評論家。デジタルシーン全般の動向を常に見据える。著書に『高音質保証! 麻倉式PCオーディオ』(アスキー新書)、『パナソニックの3D大戦略』(日経BP社)などがある。