匠の技を堪能できる圧巻のエキシビションから、デザイン哲学に心奪われる没入的な展示まで、多彩な展示が行われるミラノデザインウィーク。その中でも話題を呼んだロロ・ピアーナのインスタレーションを紹介しよう。
プレードを間近に見ながら、アルチザンの真髄を「考察」する
インスタレーション『考察 第1章:プレード』をミラノ本社で開催したロロ・ピアーナ。メゾンにとってスカーフと並ぶ重要なアイテムとされてきたプレードは、スコットランド・ゲール語が語源で、格子柄の布のことを言うが、現在は広い意味での大判の布(ブランケット)とされている。
今回は、このプレードを題材にロロ・ピアーナの技法や表現を探求し考察するという試みで、会場には24作品が回廊状に並んだ。創業の地ヴァルセージア地方の情景を描いたロロ・ピアーナの風景から始まり、メゾンのコード、植物モチーフ、カルド・ペイズリー、質感のある抽象的な柄と5つのセクションを順にたどっていく。
カシミア・リネンといった上質な素材に、刺繍やニードルパンチ、ジャカード織りなど多彩な技法を施すことで、ひとつのアートへと昇華されたプレードの数々。それらはオーク材のフレームに懸架され、来場者はまるで絵画を鑑賞するかのように、全体からディテールまでを存分に「考察」した。
メゾンの哲学を深く探求するこの試みは、今後も展開され、年を重ねるごとに新たなテーマが加わる予定だ。
近年インテリア業界では希少性の高い「コレクティブルピース」が注目されている。その潮流とも呼応しながら、ロロ・ピアーナはテキスタイルの可能性を問い続ける。
