ルイ・ヴィトンが2016年に発表した「スーツケース ホライゾン」は無駄を削ぎ落としたシンプルなフォルムに、ひと目でルイ・ヴィトンと分かる高級なデザインが特徴のスーツケースだ。デザインしたのはインダストリアルデザイナーのマーク・ニューソン。彼の代表作であるアルミニウム製チェア「ロッキード・ラウンジ」は、オークションで存命デザイナーによる作品としては最高額で落札。他にも時計ブランド「アイクポッド」の設立やジョナサン・アイブと「Apple Watch」のデザインを手掛けるなど、稀代のデザイナーとして活躍している。
そんなスーツケース ホライゾンの誕生10周年を迎えた2026年、メゾン初となるアルミニウム製モデル「スーツケース ホライゾン・アルミニウム」が発売された。アルミニウムはマーク・ニューソンが手掛けるプロダクトの象徴であると同時に、ルイ・ヴィトンが1892年に探検家のために生産した「アルミニウム・エクスプローラー・トランク」の外装に用いた、両者にゆかいの深い素材だ。
スーツケースのシェル部分は、アルミニウム板にプレス加工とレーザーカットを施すことで製造される。プレス加工により特徴的な丸みを帯びたシルエットの外装が形成され、強度を高めるためにエンボス加工が施される。その際にモノグラム・パターンが浮き彫りになることで、無機質・工業的なイメージのアルミニウムにモノとしての表情とキャラクター性が付加されていく。
また、ラゲージデザインとしては初となる「ビスフリー構造」となっているのも画期的。従来のビス留めを極薄フレーム方式に置き換え、全体を一体構造として3D型から製作することで、ビスやヒンジによってデザインを損なわないよう設計されている。これにより、さらに洗練されミニマリズムが際立ったデザインとなっている。
さらに、伸縮式ハンドルとキャスターをスーツケースの外側に配したことでメインコンパートメントの収容力を確保。2本の固定用ストラップで荷物をしっかりと保持し、上部コンパートメントにはファスナー付きポケットも搭載するなど、高い収納力を誇っている。
コーナー部やハンドルにはヌメ革またはブラックのレザーを採用。アルミニウムの近未来的デザインとは対照的な、あたたかみを感じる手触りの仕上がりとなっている。そのほか、保護カバーやレザーのラゲージタグも付属し、旅のスタイルに合わせてアレンジすることが可能だ。
耐久性の高いシェルやフレームによるセキュリティ性に加え、TSA(アメリカ運輸保安局)認定ロックを装備することで、保安検査時のスムーズな解錠にも対応している。
また別売りの「ヴァニティ ケース」を組み合わせることで、旅の選択肢の広がりと収納力の向上が期待できる。高級感のあるアルミニウム製ボディはスーツケースと同様の加工と仕様が適用されている。背面に備え付けの伸縮性のあるストラップを使うことでスーツケースのハンドルにしっかりと固定でき、快適な移動を実現する。
移動のための単なる道具ではなく、旅のプロセスも楽しみに変えてくれるミニマルかつ洗練されたデザインと高級感あふれる個性が魅力の本モデル。旅行用トランクから始まったメゾンのアイデンティティにマーク・ニューソンのエッセンスが加わることで、新しい旅の可能性すら感じさせてくれるスーツケースだ。



