ゼニスが「DOUBLE SIGNED プロジェクト」を始動。その第1弾として日本の独立系時計ブランドであるNAOYA HIDA & Co.とのコラボモデル「G.F.J. DOUBLE SIGNED WITH NAOYA HIDA & Co.」を発表した。
DOUBLE SIGNED プロジェクトとは「象徴的なデザインは立ち止まるべきではなく、卓越性は共有することでさらに磨かれる」という信念に基づき、選び抜かれた独立系時計師とともに名高いモデルの再解釈を行うというもの。記念すべき初の協業先は、飛田直哉が率いるNAOYA HIDA & Co.だ。2018年に立ち上げられたブランドがモチーフとするのは、機械式時計の黄金時代とされる1930〜60年代の腕時計。一方で単なる懐古主義ではなく、現代でしか成し得ない製造工程や熟練職人による手作業を高度に融合し、まだ誰も見たことのない腕時計を生み出している。クラシックでありながら独自性が際立つタイムピースは、瞬く間に世界中の時計愛好家からの人気を獲得。生産本数に起因する希少性もあいまって、入手が非常に困難なことでも知られている。
今回のコラボはゼニスのチーフ・プロダクト・オフィサーであるロマン・マリエッタが飛田と出会ったことから始まっている。1949〜62年の期間に製造されていたゼニスの「キャリバー 135」は、235回ものクロノメトリー賞やヌーシャテル天文台の腕時計部門で5年連続1位を獲得するなどの偉業で知られる名作ムーブメント。飛田は1990年代にこのムーブメントに出会って以来、その精度や構造美に魅了され続けているという。
本モデルのベースとなっているのは、2025年にゼニスの創業160周年を記念して「キャリバー 135」を再設計し、創設者であるジョルジュ・ファーブル=ジャコのイニシャルを冠した「G.F.J.」だ。39㎜径のプラチナケースに収められているのはソリッドシルバー製のダイヤルで、すべての表示は微細加工機によって彫り込まれている。なかでも3・9・12のアラビア数字は熟練の彫金師、加納圭介の手作業によるもの。
卓越したエングレービングは漆を塗布しブルーに仕上げられている。また、特徴的な丸みを帯びた時分針はソリッドゴールドを超高精度のCNCマシンで切削し、時計師である藤田耕介のチームが手作業で研磨を施している。これらの精緻な加工により、ダイヤルの表情はNAOYA HIDA & Co.の「NH Type 1」や「NH Type 2」のデザインコードを彷彿とさせるものとなっている。
記念すべきコラボレーションにふさわしく、本モデルには3本のストラップが付属する。1本目は国産の黒毛和牛の皮革に、伝統的ななめしと漆塗りの技術を融合してつくられた最高級レザー「姫路黒桟革」。2本目は京都のレザー職人が伝統技術を用いて仕上げた国産天然牛革のストラップ。3本目は広島県福山市に拠点を構える老舗デニムメーカー、カイハラが手がける高品質かつ深みのあるインディゴブルーが特徴の「カイハラデニム」ストラップだ。
歴史や国籍、企業規模もまったく異なる2つのブランドが伝説的なムーブメントをたどって化学反応を引き起こした本モデル。驚くほどシンプルでドレッシーにもかかわらず、細部に宿る職人技が圧倒的な存在感を放つ。間違いなく機械式時計の歴史に残る壮大なコラボモデルといえるだろう。
ゼニス
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