1.インドネシアの相互支援の精神を、現代デザインの発展に活かす
ファスナーをつなぎ合わせることで、複雑かつ有機的なフォルムを実現したオン・チェン・クアンの照明「Kelopak(クロパッ)」。
ミラノ、ロンドン、マイアミ、コペンハーゲンこそがデザインの中心地だと信じる人はいまだに多い。しかし、近年のアジアのデザインシーンの成長は目覚ましく、各地で活発な動きが見られている。なかでも独自のアプローチで注目を集めているのが、インドネシア・バリ島で開催されているデザインイベント『Jia CURATED(ジア・キュレーテッド)』だ。クリエイターらによる作品展示やインスタレーション、トークイベントなどに国内外から注目が集まる。2022年にはじまった本展がほかのイベントと大きく異なる点は、参加者や来場者が会場で新たなコミュニティをつくり、その相互支援と協業によって社会的なつながりと集団的な創造性を促進していこうという姿勢にある。
原点にあるのは、インドネシアの慣習「ゴトン・ロヨン」。これはジャワ語で「一緒に仕事をする」という言葉にルーツを持つとされる。ともに助け合い、価値を分かち合い、社会を育てるという意識がインドネシアには根強い。ゆえに、現在でも伝統的な儀礼や行事が尊ばれ、同時にこれらの伝統的な営みと紐づく、社会的持続性を保つものづくりが数多く残っている。
この地域特性を現代デザインの振興へとつなげるべく、ジア・キュレーテッドでは国内外のクリエイター間で、積極的にアイデアを共有。そのひとつの成果として、8月の次回開催に先駆けて、東京で特別展が行われる。
本展には、オン・チェン・クアン、アルヴィン・ティー、スレダピューティックをはじめインドネシアの9組のデザインチームが参加。伝統の手仕事や工芸の素材を活用しながら、現代の暮らしに見合うかたちにデザインされたプロダクトが並ぶ。また、会期中に倉本仁とシカイ・ツェン(台湾)を招いたトークセッションも予定している。
『Road to Jia CURATED - Tokyo Edition』
開催期間:4/2〜19
開催場所:(Place) by method
開場時間:12時〜19時
無休
入場無料
https://placebymethod.com

