セイコーの「プロスペックス」ブランドの最高峰に位置し、プロフェッショナル向けのダイバーズウォッチである「マリンマスター」。2026年7月10日、国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)とコラボした限定モデルと、ムーブメントと機能を刷新したレギュラーモデルの2つの最新作が発売される。
セイコーが国産初となるダイバーズウォッチを発売したのは1965年のこと。この時すでに150mの防水性能を備えていた通称“150mダイバーズ”は、南極観測越冬隊の装備品として4回にわたって採用され、高い信頼性を実証した。68年には当時の世界最高水準である10振動ハイビートムーブメントを搭載した300m空気潜水モデルを発表。そのわずか7年後には世界初のチタン素材を採用した600m飽和潜水用モデルを発売し、短期間で驚異的な革新と進化を成し遂げている。
1980年代に入ると、セイコーは海洋研究を通じて科学技術の向上と地球・生命の理解に貢献する活動を行うJAMSTECと協力関係を構築。有人潜水調査船「しんかい2000」での飽和潜水用モデルの深海テストなど、極限状況でスポーツウォッチの限界を押し広げる挑戦を続けてきた。
今回発表されたコラボモデルは、セイコーとJAMSTECの長年にわたる協力関係と、2026年に日本初の砕氷機能を備えた北極域研究船「みらいⅡ」が竣工することを記念したものだ。ダイヤルのデザインは極地探査の砕氷船が切り開く航路から着想。厚い海氷に閉ざされた北極海を氷を砕きながら進む砕氷船の姿は、セイコーのダイバーズウォッチ開発の歴史とJAMSTECの北極研究が海洋国家である日本の未来を切り拓いていくイメージにそのまま重なる。
砕けた氷を思わせる立体的な型打ち模様は、中央に向かってブルーの濃さが増しており、美しさと厳しさが同居する北極海の深淵を見事に表現している。表面を厚い透明な塗料で覆い磨き上げることで、立体感を演出しているのも特徴。これに対しブルーのセラミックスベゼルはダイバーズウォッチとしての機能性を強調しており、ダイヤルとのコントラストが効いた仕上がりとなっている。
もう一方のレギュラーモデルは、王道のブラックカラーと佇まいが印象的。ダイヤルはざらざらとしたマットな質感の梨地仕上げとなっており、従来のモデルよりも深い黒の塗装と合わせて高い視認性を実現している。
いずれも「1968 ヘリテージ」の名を冠しているとおり、流線型のフォルムと4時位置にリューズを備えた68年モデルの意匠を受け継いでいる。一方でムーブメントは新型の「キャリバー8L45」を搭載しており、72時間のパワーリザーブを発揮する。このムーブメントがマリンマスターのレギュラーモデルに搭載されるのは本モデルが初であり、本格的な300mの空気潜水用防水性能を備えている。
さらに中留には新開発のワンプッシュダイバーアジャスター方式を採用。簡単な操作で約2㎜ずつ8段階の長さ調整を行うことができ、使い勝手が向上している。
国産ダイバーズウォッチを牽引してきたセイコーが誇る堅牢性と確かな信頼。それだけでも特筆に値するが、繊細かつ鮮やかな表情のダイヤルを兼ね備えた本モデルは寸分の隙もない完成度となっている。プロ仕様ながら日常使いでは腕元から着用者の個性をしっかりと主張してくれる意匠性のバランスが見事な、セイコーの真髄を感じるタイムピースだ。
セイコーウオッチ(株)お客様相談室
TEL:0120-061-012
www.seikowatches.com