スクリーンに登場する名優たちの手首を飾るロレックス。その関係は単なるプロダクトプレイスメントではない。50年以上にわたり映画芸術をサポートし、未来の映画クリエイターの育成を後押しするロレックスの取り組みに迫る。
何十年にもわたり、スクリーン上でロレックスを着用する著名人は増え続けてきた。俳優の手首でゲスト出演していた腕時計は、登場人物のアイデンティティを強調する存在として映画に欠かせないものとなっていく。こうした長年の関係が、2017年に新たな段階を迎えた。
ロレックスはアカデミー・オブ・モーション・ピクチャー・アーツ・アンド・サイエンスとパートナーシップを締結し、アカデミー賞のプラウドスポンサー、ガバナーズ賞のエクスクルーシブスポンサーになったのだ。
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物語を紡ぐテスティモニーたち
ロレックスは映画界を代表する才能あるアーティストたちとテスティモニー(=アンバサダー)の関係を結んでいる。中でも象徴的な存在がジェームズ・キャメロン監督だ。『タイタニック』『アバター』を手掛けた彼は、映画制作と探検という二つの情熱を併せもつ。厳格なストーリーテラーとして観客を魅了する一方で、その探究心は映画の枠を超え、マリアナ海溝の底まで単独で潜水するなど、人間と技術の限界を押し広げ続けてきた。12月19日には『アバター』シリーズの最新作、『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』の公開を控えている。
2025年には、俳優のレオナルド・ディカプリオと若手女優ゼンデイヤが新たにテスティモニーに加わった。さらに、中国の映画監督ジャ・ジャンクーも、現代中国の現実に焦点を当てた作品で世界のアートハウスファンを魅了している。
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映画の未来を見据える、ロレックスのまなざし
しかし、ロレックスの映画への貢献は現役のアーティストをたたえるだけにとどまらない。未来の映画クリエイターを育てることにも、情熱を注いでいる。
ロレックスは、異なる世代のアーティスト同士の交流を促進し、文化遺産を継承するメントーシップ プログラムを実施してきた。映画をはじめとする幅広い分野で、世界中の有望な若手が各分野の巨匠たちのもとで学び、成長する機会を提供するものだ。映画分野で若手と向き合ってきたのは、マーティン・スコセッシ、張芸謀、アルフォンソ・キュアロン、アレハンドロ・G・イニャリトゥ、スパイク・リー、ジャ・ジャンクーといった錚々たる顔ぶれだ。
また、そのほかにも数々の映画教育に関わる支援をロレックスは行っている。
28年に迎える第100回アカデミー賞を記念して立ち上げられたキャンペーン「アカデミー100」への支援は、アカデミーの国際的な影響力の拡大や次世代映画制作者の育成を目的とした取り組みだ。また、24年にはイギリスの国立映画テレビ学校とパートナーシップを締結。世界最高峰の教育機関を通じて、次世代の映画制作者の育成へのサポートにも力を注いでいる。
25年にはロレックスとのパートナーシップのもと、第52回学生アカデミー賞が初めてニューヨークで開催された。世界各国988の大学・教育機関から計3127本もの作品が応募され、その中から14名の学生が受賞者として選出された。学生アカデミー賞で受賞した全作品には、第98回アカデミー賞の「短編アニメーション賞」「短編実写映画賞」「短編ドキュメンタリー賞」の各部門にノミネートされる資格が与えられる。
このように個人へのサポートから教育機関への投資まで、芸術的知識の継承をより大規模な形で実現しているのだ。
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映画の魂が宿る場所、アカデミー・ミュージアム


ミュージアムを象徴する球体の建物と、LAの街に浮かび上がるアカデミー・ミュージアム。Joshua White, JWPPictures/©Academy Museum Foundation
ロレックスと映画の絆を象徴する場所がある。2021年にロサンゼルスで開館したアカデミー・ミュージアム・オブ・モーション・ピクチャーズだ。球体シアターが印象的な外観を形づくり、建築自体が映画文化の新たなランドマークとなっている。映画制作に特化した世界最大のミュージアムで、ロレックスは創設サポーターを務める。
プリツカー賞受賞建築家レンゾ・ピアノが設計した館内には広大なギャラリーや映画館が広がり、3階のロレックス ギャラリーでは映画史を旅するような展示が来館者を迎える。特殊効果、アーティスト、歴史、社会的影響——映画制作の多様な側面が音声とともに語られ、時計ブランドと映画が紡いできた物語は、ここで静かに息づいている。
