フィアット待望の“黒をまとった600”が150台限定で登場! レトロでシックな特別仕様車「600 Hybrid Nero Cinema」

  • 文:倉持佑次
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モノクローム映画から抜け出したかのような佇まいだ。フィアットのコンパクトSUV「600 Hybrid」に、初の黒色ボディをまとった限定車「Nero Cinema」が登場した。レトロでシックな空気を纏う特別な一台が、朝の光を吸い込むように、街に輪郭を描いていく。

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フィアット 600 Hybrid 初の黒色ボディをまとった限定車。

受け継がれてきた“600”のDNA

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「BIG SMILE」のコンセプトを体現するフロントフェイス。丸いヘッドライトが笑顔を描き、フィアットらしい愛嬌を宿す。

フィアットは11月11日、コンパクトSUV「600 Hybrid」の限定仕様「600 Hybrid Nero Cinema(セイチェント ハイブリッド ネロ チネマ)」を150台限定で発売。600 Hybridとして初めて黒のボディカラーを採用した特別モデルとなっている。

600は1955年の初代誕生以来、イタリアを象徴する“国民車”として親しまれてきた。コンパクトな車体に日常を支える実用性を詰め込んだ思想は、半世紀以上にわたり多くの人々の暮らしを支えてきた歴史をもつ。2023年にはSUVとして再出発、昨年9月には「600e」が日本市場へ進出した。最大の特徴は“BIG SMILE”をテーマにしたフロントフェイスで、ヘッドライトを目に見立てた愛嬌あるデザインが、ひと目でフィアットとわかる存在感を放つ。かわいらしさの奥に、クロスオーバーらしいたくましさが静かに潜んでいる点も魅力といえる。

性能面では、新世代48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載。低速走行では100%電動走行も可能で、滑らかな発進と自然な加速を実現した。エンジンとモーターを最適に切り替えることで燃費性能を高め、WLTCモードで23.0 km/Lと上質な走りをもたらす仕組みだ。クラストップレベルの経済性に加え、容量385Lの広いラゲッジ、ハンズフリー機能付きパワーリフトゲート、充実した運転支援など、実用面も抜かりない。デザイン性・走行性能・利便性を高い次元でまとめ上げたモデルとして高い評価を得ている。

レトロでシックな内外装が、まるで時代を超えたモノクロ映画

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黒とアイボリーが調和するインテリア空間。ダッシュボードのディスプレイとステアリングホイールが一体感を生む。

今回の「Nero Cinema」は、その上位仕様「600 Hybrid La Prima」をベースに、レトロでシックな内外装を施した特別仕様車だ。限定色「Nero Cinema」は曲線的なボディラインとよく馴染み、クラシカルかつ都会的なムードを生み出す。光の角度で表情を変える深い黒は、往年のモノクロ映画を思わせる。まさに“時間を超える美しさ”を宿した色味といえる。

インテリアにはアイボリーのエコレザーを採用し、黒の外装とのコントラストで上質さを際立たせた。センターコンソールパッド La Primaも標準装備され、車内全体に統一感をもたらしている。黒の静けさの中に、イタリア車らしい感性と確かな走りが息づく仕上がりだ。

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「la Prima」の刻印が施されたセンターコンソールパッド。アイボリーのエコレザーが織りなす上質な質感。

レトロでシックな魅力をまとった「Nero Cinema」。この特別な黒に包まれる体験は150台のみ。イタリアが生んだ都市型クロスオーバーの、新しい姿を目にする機会は、今だけである。

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特徴的なテールランプのデザインが、黒のボディに映える。

※画像は欧州仕様車です。

600 Hybrid Nero Cinema

全長×全幅×全高:4,200×1,780×1,595 mm
排気量:1,199 cc
エンジン:直列3気筒DOHC(ターボチャージャー付)+電気モーター
システム最高出力:145 ps
駆動方式:FF(前輪駆動)
燃費:23.0 km/L(WLTC モード)
車両価格:¥4,410,000
問い合わせ先/Stellantis ジャパン
www.fiat-auto.co.jp