ジラール・ペルゴから「ロレアート」50周年を祝う限定モデルが登場! 八角形ベゼルが輝く、ヴィンテージデザイン

  • 写真:渡邉宏基(LATERNE)
  • 文:篠田哲生
  • 編集:倉持佑次
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半世紀の美学を継承し、現代へと進化を遂げたジラール・ペルゴの「ロレアート フィフティ」。

1970年代、それはスイス時計業界にとっては、チャレンジの時代だった。日本のクオーツ式ウォッチが時計市場を席巻した結果、伝統と格式を重んじていた時計会社たちは、時代の変化に合わせて革新せざるを得なかったのだ。1791年に創業した老舗ジラール・ペルゴが、1975年に発表した「ロレアート」は、まさに革新の象徴たる傑作。誕生50周年を祝す限定モデル「ロレアート フィフティ」には、進化し続ける名門の情熱が宿っている。

時代を牽引した、1975年誕生の初代「ロレアート」

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左が1975年製の初代「ロレアート」。右の最新モデルと比較するとスタイルの継承がよくわかる。

ロレアート=ラグジュアリースポーツウォッチの傑作。それで終わらせてはいけない。1975年に誕生した初代「ロレアート」は、その後の時計業界に大きな影響を与えた存在だった。特徴的なケースやベゼルのデザインは、著名なデザイナーが手掛けたのではなく、インハウスのデザイナーによるもの。1969年に誕生したダイバーズウォッチ「ディープ ダイバー」のスタイルを継承しており、立体的な八角形ベゼルやフラットな面を生かしたクッション型のケースが特徴となる。

さらに初代モデルには、当時の最先端技術であったクオーツ式ムーブメントが搭載されていた。こうした革新は日本メーカーだけのものではなく、実際にはスイスと日本が激しい開発競争を繰り広げていた。ジラール・ペルゴもまた時計技術の未来を見据えて研究開発を進め、その成果として現在の業界標準である水晶振動子の振動数 32,768Hz を定めている。ゆえに初代「ロレアート」は、美しいデザインに最新のテクノロジーを融合させた“時計史のマイルストーン”と位置づけられる。

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初代のDNAを受け継ぐ、ゴールドコンビのヴィンテージデザイン

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ロレアート フィフティ/自動巻き、SS×18KYGケース、ケース径42㎜、パワーリザーブ約55時間、シースルーバック、10気圧防水、世界限定200本、ブティック先行発売。¥3,751,000

時代を切り開いた傑作「ロレアート」も、一時期は知る人ぞ知る存在にとどまっていた。しかし創業225年という節目を迎えると、限定モデルとして復活を果たし、翌2017年にはレギュラーコレクションへと昇格。その後は瞬く間に、ジラール・ペルゴを代表する存在へと成長していく。ムーブメントは自社製の自動巻き式へと変更され、クロノグラフや小径モデルといったバリエーションも加わった。さらにセラミックやチタンといった新素材を採用し、多彩な魅力を備えるまでに進化してきた。

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針やインデックスは極めて精密に仕上げられ、ポリッシュとヘアラインの表現も巧み。八角形ベゼルも抜群に美しい。

現代のジラール・ペルゴを象徴する存在となった「ロレアート」は、50周年を迎える今年、初代のコンビケースを継承した特別な限定モデル「ロレアート フィフティ」をラインアップに加える。初代と同じくステンレス・スチールとイエローゴールドのコンビ素材を採用し、ダイヤルにはクル・ド・パリ装飾を施しつつサンレイ仕上げを組み合わせ、豊かな表情を生み出している。ケースとブレスレットは一体化され、エッジをていねいに落とすことで光を受けた際に煌めきを放つ。さらにブレスレットのコマはフラットな形状とされ、シャープなケース造形との間に調和が生まれた。こうした細部へのこだわりが完成度を押し上げ、節目の年にふさわしい一本となっている。

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初代「ロレアート」を彷彿とさせる、フラットデザインのブレスレット。ケース側面と厚みを合わせることで統一感のあるデザインに。

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新型ムーブメント「Cal.GP4800」がもたらす革新

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「Cal.GP4800」は性能だけでなく、美観でも楽しめるムーブメント。ローターのベアリングはシリコン製で回る感触が心地よい。

限定モデル「ロレアート フィフティ」の最大の魅力は、久々に登場した新型ムーブメント「Cal.GP4800」を搭載している点にある。設計思想は小型化と薄型化にあり、センターローター式でありながら厚みはわずか4.28㎜。パワーリザーブは約55時間を確保し、さらにガンギ車やアンクルにシリコン素材を採用することでエネルギー効率を高めつつ、耐磁性能も強化した。テンワに備えた4つのネジで精度調整を行い、安定した高精度を実現している。

しかしこうした技術的背景を知らなくても、「Cal.GP4800」は十分に楽しめる。ムーブメントのデザインは1867年に考案された“スリー・ブリッジ トゥールビヨン”の思想を受け継ぎ、テンプ受け・輪列受け・香箱受けをバランスよく配置。さらに見えない部分にまでペルラージュやコード・ド・ジュネーブなど10種類もの装飾を施し、伝統的な時計技術への敬意を感じさせる。

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エクステンションは、ブレスレットを軽く引っ張るだけ。バックルを閉じるとフラットになるように設計されている。

加えて細部にも独自の工夫がある。ブレスレットのバックルには、“スリー・ブリッジ トゥールビヨン”を想起させるブリッジのかたちを取り入れ、工具なしで数ミリだけ伸縮するエクステンション機構を搭載。装着感をいっそう高めている。

「ロレアート フィフティ」は、初代のエッセンスを継承しながら現代的なムーブメントを備えた最新作。50年目の節目にふさわしい傑作と呼ぶに値する逸品だ。

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ブランドの世界観を堪能できる、日本初の路面ブティック

2025年4月には、日本初となる路面店「ジラール・ペルゴ ブティック 大阪」がオープン。店内には幅広いコレクションが展示され、ブティックならではの貴重なモデルも揃う。壁面には、ジラール・ペルゴの創業一族であるフランソワ・ペルゴの足跡を記した世界地図を展示。時計はもちろんのこと、ジラール・ぺルゴの歴史にも触れることができる大阪のブティックにも、ぜひ足を運びたい。

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落ち着いた雰囲気の中で、ジラール・ぺルゴの時計たちと向き合う。それは幸せな時間だ。

ジラール・ペルゴ ブティック 大阪
住所:大阪府大阪市中央区西心斎橋1-13-6
TEL:06-6281-1791
営業時間:11時〜19時
定休日:水曜

 

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ソーウインド ジャパン

TEL:03-5211-1791
www.girard-perregaux.com