手に入りやすい食材でパッとつくれる料理から、お店の味を再現した本格派の一品まで、この夏一度はつくってみたいレシピをご紹介。
今回は、韓国の夏の定番である「コングクス」を、料理研究家の堤人美が日本の食材でアレンジ。
暑いからこそ、啜りたくなる一杯がある。本特集では、「この夏、啜るべき麺」の厳選リストに加え、食通やクリエイターのお薦め、瀬戸内のご当地麺旅、レシピ提案、ローカルチェーン、製麺所の現場までを紹介。冷たさに癒やされ、熱さ・辛さにととのう。この夏、麺が気分だ。
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夏にサッパリと! 韓国の日常食を和の食材でアレンジした「梅和風コングクス」

手早くつくれて、お洒落に仕上げる洗練されたレシピに定評がある堤人美。「コングクス」は、大豆をペースト状にした冷たいスープに麺を入れる韓国料理だ。「現地では夏になると日常的に食べられています」と、堤。今回はこれを、蕎麦や梅干し、寄せ豆腐など和の食材でアレンジした。
食材は必ずしもレシピの通りでなくても、家にあるもので代用してもOK。麺は冷麦やそうめんなどに置き換えてもよし。また、鶏肉もレシピでは火が通りやすいささみを使用しているが、胸肉やもも肉など、好みの部位でいい。
さらに堤は、「鶏肉に限らず、ハムやカニカマなど冷蔵庫にある食材も合いますよ」と、アドバイス。塩揉みにしたキュウリの塩気は、梅干しの酸味とともにスープの味を決めてくれる役割もある。とてもシンプルだが、随所にさりげない工夫が施されたレシピ。また、ごまの香ばしい香りが、暑い日でも食欲を回復させてくれるのだ。
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「梅和風コングクス」の材料(2人分)
蕎麦…200g
鶏ささみ…2本(100g)
キュウリ…1本
梅干し…2個 ※塩分12%のものがお薦め
貝割れ菜…1/2P (25g) ※根元を切る
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A
豆乳…400cc ※成分無調整、あれば濃いものを選ぶ
醤油…大さじ1
すり白ごま…大さじ3
寄せ豆腐…1丁(200g) ※おぼろ豆腐でもよい
塩…小さじ1/4
酒…大さじ1


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~つくり方~
1. ささみを蒸す
ささみは塩をふり耐熱容器に入れ、酒をふる。ふんわりとラップをかけてレンジで600Wで2分半加熱し、そのまま2分ほど置き予熱で中まで火を通す。冷めたら手で細かくほぐす(出てきた水分は後で使うのでとっておく)。

2. きゅうりを切って、塩でもむ
キュウリは薄切りにしてボウルに入れ、塩ふたつまみ(分量外)を加えて揉んで5分ほどおき、出てきた水分をぎゅっと絞る。


3. 梅干しをたたく
梅干しは種を除き、包丁でたたく。

4. 寄せ豆腐をつぶし、よく混ぜる
寄せ豆腐はボウルに入れ、木べらなどでつぶすようにし、(A)と、1で出たささみの水分を加えて泡立て器などでよく混ぜる。

5. 蕎麦をゆで、1、2、3、4を注ぎ入れる。
鍋に湯を沸かし、蕎麦を袋の表示通りにゆで、ザルにあげ、氷水でしめ、水気をきって器に盛る。蕎麦の上に1、2、3、貝割れ菜をのせ、4を注ぎ入れる。


堤 人美(料理研究家)
身近な食材を使った、シンプルなレシピを数多く提案。和・洋・中と得意とするジャンルも幅広く、近年は韓国の伝統料理の勉強にも力を入れ、年に数回渡韓。『なんでもレモン』(Gakken)など著書多数。
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