コンマ2秒で瞬間発熱する、アラジン初のオーブンレンジ「アラジン グラファイトオーブンレンジ」【神原サリーが選ぶ今月の家電】

  • 文:神原サリー
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〈オーブンレンジ〉
Aladdin Graphite Oven Range(アラジン グラファイトオーブンレンジ)

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トースターの意匠を踏襲した、ひと目でアラジンとわかるデザインが特徴的な一台。多機能化が進むオーブンレンジにおいて、シンプルな機能と直感操作にこだわった。¥67,100

構想から7年の歳月をかけて、念願の一台がようやく完成した。日本エー・アイ・シーが手掛ける「アラジン グラファイトオーブンレンジ」である。速暖性と快適性に優れた電気暖房で高い評価を得ていた独自技術の“グラファイトヒータ”を調理家電に応用し、予熱不要で極上のトーストを焼き上げるトースターで名を上げたのは2015年のこと。それから10年目の大きな躍進だ。

0.2秒で瞬時に発熱するヒーター加熱とレンジ加熱を組み合わせた「グラファイトレンジ加熱」によって実現させたのは、仕上がりの満足感。マイクロ波で発熱する「ヒートトレイ」と、金属ながらレンジ加熱でも使える「マジックラック」というふたつの付属品を、シンプルでわかりやすい8つの調理メニューによって使い分けることで、加熱効果を最大限に引き出す。たとえば、揚げ物をリベイクするなら、マジックラック。マイクロ波が食材を直接加熱し、グラファイトヒータが表面を素早く仕上げて出来立てのような食感を引き出すといった具合だ。

操作部の左端に独立した「トースト」ボタンを設けたのも、アラジンの矜持と言えるだろう。1枚をレンジ業界最速の約3分40秒で焼き上げ、その味はトースターと遜色ない“外カリ中モチ”で感動する。ヒートトレイには最大4枚まで食パンを並べられ、枚数設定も不要、裏返す必要もない。解凍のムラのなさにも脱帽する。氷はマイクロ波を吸収しにくいため、グラファイトヒータで表面の氷を素早く溶かしてからレンジ加熱することで、これを可能にした。

お馴染みのアラジングリーンとホワイトの2色展開で、左右は壁に付けて設置可能。価格もお手頃とくれば、迎え入れない理由が見つからないではないか。

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マイクロ波に反応してトレイ全体が高温になる「ヒートトレイ」は、トーストのほか、ハンバーグや焼き魚などをグリルする際にも活躍する。予熱は不要のため、時短調理に貢献。

神原サリー

新聞社勤務を経て「家電コンシェルジュ」として独立。豊富な知識と取材をもとに独自視点で発信。東京・広尾の「家電アトリエ」をベースに、テレビ出演や執筆、コンサルティングなど広く活躍中。

日本エー・アイ・シー
TEL:0120-88-3090

※この記事はPen 2025年8月号より再編集した記事です。