“読む”とはどういうこと? 亀有の巨大アート倉庫SKACにて、本の本質を見つめ直す『BOOK?』が開催

  • 文:Pen編集部
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本展は『SINGAPORE DESIGN WEEK 2024』で開催された展⽰『BOOK?』の⽇本巡回展となる。

東京・亀有にあるSKAC(SKWAT KAMEARI ART CENTRE)のアートブック専門ディストリビューターであるtwelvebooks区画にて、シンガポールのデザインユニット・アトリエ ホコ(Atelier HOKO)による展覧会『BOOK?』が6月25日より開催される。

アトリエ ホコは、Alvin HoとClara Kohが2002年に設立したインディペンデントリサーチラボだ。彼らが長年取り組んできたテーマ「観察」を軸に、本展では「読むとはどういう行為か?」を問い直す。ページの手触りやサイズの違和感、紙の香りなど、本が持つ感覚的な要素に光を当て、読書という体験を紐解く。

たとえば、読者の手にとって“ちょうどいい”サイズとは何かを問いかける『YOUR BOOK』、閉ざされることを拒む『UN-CLOS-ABLE BOOK』、本の匂いにまつわる記憶に着目した『THE NOSE KNOWS』など、思わず立ち止まって考えたくなる仕掛けが盛りだくさん。また、twelvebooksの空間に並ぶアートブックの間には、本展のために制作された20種類のオリジナル栞がランダムに差し込まれ、偶然の発見を誘う遊び心も面白い。関連書籍の購入や、SKAC内のカフェ「TAWKS」でのドリンク注文でも栞が配布される。

会場となるSKACは、亀有駅と綾瀬駅の高架下に生まれた芸術文化の実験場。数十メートルにわたる巨大な本棚やレコードショップ、カフェ、展示空間が連なり、五感を刺激する場となっている。

“読む”という営みの本質へと向かう同展。紙の本好きからデジタル世代の読者まで、この問いに向き合ってみてはいかがだろうか。

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『UN-CLOS-ABLE BOOK』では、本がどうしても閉じることを拒んだら、私たちはその本にどのように向き合えばよいかを問う。
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本の世界に導いてくれる香りをテーマとした『THE NOSE KNOWS』。
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ポケットサイズの⽂庫本から重厚なハードカバーの百科事典まで、自分の手に合う一冊を見つけられる『YOUR BOOK』。

『BOOK?』

開催期間:6月25日(水)~7月27日(日)
開催場所:SKAC(SKWAT KAMEARI ART CENTRE)
東京都葛飾区西亀有3-26-4
開館時間:11時~19時
※カフェ「TAWKS」は8時30分~18時、土日祝は 11時〜18時
休館日:月、火
入場料:無料
Instagram@skwat.site