190年以上の歴史を誇るスイスの名門時計ブランドであるロンジンが、デュアルタイムゾーン腕時計の誕生100周年を祝した新作「ロンジン スピリット Zulu Time 1925」を発表した。この時計は、1世紀にわたる時間への探求と世界を駆け巡る旅人たちへの思いが凝縮された渾身の一作だ。

ロンジンとデュアルタイムゾーン時計の歩みは深い。1908年、オスマン帝国の依頼により創作された「ターキッシュ・ウォッチ」は、トルコ時間と西洋時間を同時に表示する画期的な懐中時計だった。続く1925年には、ブランド初のデュアルタイムゾーン腕時計「Zulu Time」が登場。文字盤に描かれた「Z」は現在の世界標準時(UTC+0)を象徴し、航空界では「ズールータイム」という呼称で親しまれることになった。
そして2022年、ロンジンはこの歴史を受け継ぎながら現代的な解釈を加えた「ロンジン スピリット Zulu Time」コレクションを世に送り出した。洗練されたGMT機能と卓越したデザイン美学を兼ね備えたこのモデルは、国境を越えて活躍する旅行者たちから絶大な支持を集め、短期間で不動の地位を築く。
このたび発表された「ロンジン スピリット Zulu Time 1925」は、そんな伝統を受け継ぎながらも新たな境地を切り拓く39㎜のステンレス・スチール製ケースを採用している。特筆すべきは18Kローズゴールド製キャップを備えた双方向回転ベゼルだ。針やインデックスにも用いられた銅を含有するローズゴールドは、グリニッジ天文台の「本初子午線を示す銅製の帯」への敬意を表した美学的配慮なのである。
「ロンジン スピリット Zulu Time 1925」には、職人たちの情熱と革新の系譜が自社開発の「キャリバーL844.4」ムーブメントに宿っている。約72時間のパワーリザーブと優れた耐磁性を備えたこの心臓部こそ、時を超えて継承されてきたデザイン哲学と最先端技術の融合そのものだ。確かな時を刻むこの時計は、地球を股にかけるビジネスエリートや冒険家たちの腕で、新たな100年の物語を紡いでいくことだろう。


「スピリット Zulu Time 1925」に加え、今年はさらに充実したラインアップとして39㎜径と42㎜径のステンレス・スチール製「ロンジン スピリット Zulu Time」も登場。ブルーセラミックベゼルや、ステンレスとセラミックを組み合わせたツートーンベゼルなど、さまざまなバリエーションが展開され、旅する時計愛好家の選択肢を広げている。

