朝食シリアル2800箱!小学校中を所狭しと駆けるドミノ倒し、3400万再生の大興奮  

  • 文:青葉やまと

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warunyus-Shutterstock ※画像はイメージです

アメリカの小学校で行われた、ユニークなドミノ倒しの動画が話題だ。東岸・ノースカロライナ州の公立学校であるクレモンズ小学校内に、コーンフレークなどの朝食シリアルの箱を並べた長大なドミノ倒しが完成。子どもたちが歓声を上げて見守る中、学校じゅうの廊下をドミノの熱狂が所狭しと駆け巡った。いくら再生しても終わらない、桁違いの物量になっている。

動画の冒頭でひとりの女の子が、学校入口に並べられた朝食シリアルの1箱を勢いよく倒す。ドミノ倒しがスタートし、入口前にぐねぐねと並べられた50箱ほどがすべて倒れてゆく。しかし、これはほんの序章にすぎなかった。

倒れる箱を追いながらカメラが校内に入ると、屋内の廊下にもカラフルなシリアルの箱がずらりと並ぶ。パタパタと心地よく倒れる箱を追って、カメラはぐんぐんと廊下を進む。しかし、角を曲がれど曲がれど、終わりが見える気配がない。

興奮の子どもたちのあいだを縫い、学校中を駆けたドミノ倒しは丸2分以上をかけ、ついに体育館のなかへと到達。だが、そこでもまた長大なドミノの列が待っていた。幾重にもつづら折りになった列はゆらゆらと倒れ、見せ場のスパイラルへと誘う。

フレーバー違いのボックスが色とりどりの渦巻き模様を完成させたあと、何層にも重なったシリアル箱のタワーを倒し、力作のドミノ倒しは大成功で終幕。子どもたちだけでなく、手に汗を握りながら現場で見守っていた教師や保護者たちも大興奮だ。

何気なく投稿した動画が世界で話題に

2800箱ほどある朝食シリアルは、地元の食品プログラムへの寄贈品として集められた。これらを廊下に並べ、いかに圧倒的な量の寄付が集まったかを示すユニークなイベントにしたという。

PTAメンバーのひとりが動画を公開したところ、世界で3430万回以上再生される大きな注目を集めた。400万人が「いいね」を残し、10万6000回以上シェアする話題となっている。

動画を投稿したのは、クレモンズ小学校の児童の母親でありPTAメンバーでもあるファラ・オバーンさんだ。米NBC系列の地元局・WXIIに対し、反響の大きさに驚いたと語っている。

「フォロワーなんて5人くらいだったのが、今では2万9000人になったんです。何を求められているのかまだわからないけど、また何か大きなことをやりたいですね」

オバーンさんたちボランティアメンバーは今年、実に5時間以上を費やして学校の廊下じゅうにドミノを張り巡らせたという。

来年に向けてオバーンさんたちは、ドミノ倒しのバージョンアップ版を早くも構想している。ラストのタワーやスパイラルをさらに大型にし、さらに見応えのあるコースを考案中だ。

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型破りのボランティア活動

もともとPTAでは、食品プログラムへの寄付計画として、2000箱という途方もない数を目標としていた。だが、わずか9日間で目標を突破。あっというまに保護者たちから2777箱のシリアルが寄付されたという。

地元FMラジオ局の「カントリー103.7」は、ボックストップス(アメリカ版ベルマーク)集めやクッキーの販売が典型的なボランティア活動として行われるなか、「 しかし、今回の活動は普通ではなかった」と紹介。「食料の配給所で使えるようにシリアルの箱を集め、私たちに感動を与えた」として取り上げている。

同局はまた、「つまり、創造性、情熱、そして積極的なソーシャルメディアへの露出が善意と結びついたときに何が起こりうるか、それを示す好例」だとも述べる。

大成功に終わったプロジェクトを受け、地元の食品プログラムにはすでに十分すぎる量のシリアルが寄付された。マイク・サリバン事務局長は、WXIIに対し、寄せられた朝食シリアルが多くの家庭を助けると語っている。

「2700箱もあれば、3カ月は大丈夫です。今後3カ月間、プログラムを頼るすべての家庭に、朝食が約束されています」

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「これはすごい!」多くの人が動画に夢中

動画には世界から7万9000件以上のコメントが寄せられている。

「今起きたばかりなのに、気付いたらシリアルの箱がドミノ倒しになるのを夢中で見てたよ(笑)」

「これはすごい! こんな素晴らしい作品を作られた方々に敬意」

「小学校が懐かしいなあ」

「子どもたちは大人になっても思い出すことだろう。こういう小さな出来事がきっと心に残るんだ」

「心からの、ピュアで、無邪気な歓声が、この動画のいちばんの魅力。とっても子どもたちらしい!(笑顔の絵文字)」

物量に圧倒されたという視聴者も多いようだ。

「こんなに多いなんて思わなかった!」

「朝5時に起きてこれを見て、シリアルの果てなき行列に言葉を奪われてる」

「集まっただろうボックストップスのことで頭がいっぱい」

「これだけボックストップスがあれば車も買えそう!」

舞台裏の苦労に思いを巡らせる視聴者も少なくない。

「『箱に触らないで!!!』って言ってるところが想像できる(泣き笑いの絵文字)」

これには投稿者が返信している。

「パーフェクトに準備したんですよ。十分気をつけてね、って子どもたちに説明したのは10分くらいかな」

動画中、ふざけて手を伸ばすふりをする子どももちらほらみられるが、本気で邪魔をしようとした児童はひとりもいなかったようだ。小学校を盛り上げたPTAメンバーと、両親たちの力作を行儀良く見守った子どもたち。その両方が大作ドミノを成功に導いた。

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@obyrnecrew

♬ original sound - OByrneCrew

 

子どもたちの歓声を受けて、全2800ピースのドミノが校内を駆ける様子。