「サンタは偽物だ!」幼稚園前で看板を持ち、子どもたちの夢を壊そうとする男に非難殺到! 看板破り捨てる親も…

  • 文:大村朱里

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グリンチとは、アメリカの児童向け絵本『いじわるグリンチのクリスマス』の主人公の名前。@grinchmovieのInstagramより。

「サンタは偽物だーー」。アメリカ・ニューメキシコ州にクリスマス嫌いの“グリンチ”(アメリカで“クリスマスの代名詞”とされる国民的キャラクター)が出現。同キャラクターの仮装をした男性は、市内の幼稚園の外で「サンタは偽物だ。イエスは実在する」と書かれた看板を掲げ、校舎に入る生徒たちを出迎えた。この行為に「子どもたちのクリスマススピリットを台無しにした」と、非難が殺到している。

「サンタに恥を欠かせたかったんだ」と語る、自称 "街の伝道師”

男性は12月11日の朝、ニューメキシコ州オスナ幼稚園の入り口の前に現れた。自称 "街の伝道師”と名乗る彼は、地元テキサス州アマリロを中心に様々な迷惑行為を働いていることで知られている。彼の今年のホリデーミッションは、"サンタに恥をかかせる "ことだった。

幼稚園に子どもと一緒に登園していた親が撮影した動画には、グリンチの格好にサンタの赤い服をきた彼が「SANTA is FAKE, JESUS is REAL(サンタは偽物だ。イエスは実在する)」と描かれている白いボードを掲げてる。彼の行動は親たちを動揺させ、多感な子どもたちのクリスマスを台無しにしようとしていると非難。ある動画には、親たちがグリシャム氏に立ち向かい「こいつをここから追い出せ」と、看板を破り捨てる様子が捉えられている。しかし、グリシャム氏の仲間と思われる人物は、「私たちのものに触るな」と反論。警察官が仲裁に入り、状況を和らげようとしたが、彼らは公共の場にいるため強制的に追い出すことはできなかったという。

「小さな子どもたちの前でそんなことをして、クリスマスの魔法を破壊しようとするなんて、血の気が引く思いです」と母親のハンナ・ダルトンさんはKRQEテレビ局に語った。また、保護者のナンシー・モリーナさんは「朝7時半に起きて、幼稚園の前でポスティングするくらいしかすることがないのか?」と怒りを表している。生徒たちはその後、彼から逃れるため、別の入り口に誘導されたという。

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「言論と宗教の自由を尊重しますが...」校長激怒

地元紙によると、学校側はこの事件について保護者に手紙を送り、抗議者が公共の歩道にいたため、地区と学校警察が対処を取ることができなかったと説明。ハンナ・マイヤーズ校長はこの迷惑行為に怒りを募らせている。

「今朝、生徒と家族が登校しているときに、当校の前で起こった不幸な出来事についてお知らせします。『グリンチ』のコスチュームを身にまとい、宗教的な文言が書かれた看板を持った人物が、生徒や家族にサンタは偽物だと言っていました」

「私は言論と宗教の自由を尊重しますが、子どもたちを愚弄することで自分たちの信念を高めてもいいと考える人がいることに悲しみを覚えます。生徒や職員、地域の人々を怖がらせたり、トラウマにさせるような行動は許されません。私は、当校のキャンパスが安全であることを、生徒やスタッフに再確認させています」と綴った。

グリシャム氏は2週間前にも、テキサス州アマリロのスリーピー・ホロウ小学校の前で同じようなことをしている。彼は自分の行動を擁護し、DailyMail誌に次のように語った。

「私がこのコスチュームを着るのは、サンタは偽物で、イエスは本物だというメッセージを子どもたちに伝えると同時に、子どもたちが怖がらないようにするためです。カリフォルニアの子どもたちの中には、私と一緒に写真を撮りたいと言ってくる子もいました。彼らを怖がらせているのは、親たちの怒りに満ちた過剰反応です」

クリスマスにキリストの栄光を簒奪する“サンタ”にはうんざりしてしまう。

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男が看板を掲げて、叫んでいる様子。警察も出動する事態に。

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