韓国サウナ旅「チムジルバン編」

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    昔から数日で安く行けるサクッと旅にぴったりだったお隣の国、韓国。コロナのせいで、とても遠い国になってしまいました。さらには、渡航が解禁されるとせっかくだからと遠い国へ行くようになってしまい、韓国はだいぶ後回しになってしまっていました。が!ついに行ってきました、サクッと韓国へ。


    目的はサウナ(もちろん、食事もですが)!サウナを好きになってからは韓国へ行っていなかったので、今回がわたしにとって初サウナ体験 in 韓国となりました。


    限られた時間でいいサウナを巡りたいので、まずは旅の基本、情報収集から。サウナを探している時にどうやら重要と思われるキーワードが出てきました。「チムジルバン」「汗蒸幕」「スッカマ」です。

     

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    「チムジルバン・SAUNA・汗蒸房」眺めるだけでじわりと汗が出る並び

     


    どれも写真で見かけるあのドーム型のサウナのことらしいですが、読んだり聞いたりして理解したわたしの解釈では、まず「チムジルバン=ドーム型のサウナがある温浴施設のこと」。韓国語では「蒸す房」っていう意味だと教えてもらいました。なので、もともとは「サウナ」を指す言葉だったのかもしれませんが、サウナもお風呂もお食事処もある「温浴施設」と言う意味で使われることが多いみたいです。わたしたちも「サウナ行こー」と言い、スパ銭のような温浴施設に行くのと同じ感覚っぽいですね。


    そして「汗蒸幕=ドームサウナ」。韓国ドラマなどでも見かけるあれですね。汗蒸幕にはいろんな温度があって、40度くらいのぬるいのから、160度くらいの激熱なのもあります。高温の汗蒸幕の入り口には「これをかぶれ!」と麻袋がおいてあります。

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    そして「スッカマ=スモークサウナ」。漢字で「炭窯」と書くのですが、窯に丸太を放り込んでメラメラと燃やして炭にして、炭を取り出し、窯の余熱で入る韓国の古代伝統サウナです。フィンランドのスモークサウナと同じ仕組みです。

     

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    この丸太を燃やして炭にするようです。

     

    なので、ソウル市内にはチムジルバンや汗蒸幕はたくさんありますが、スッカマはちょっと郊外の広い場所に行かないと体験できないことがわかりました。


    今回は、チムジルバンでのサウナと汗蒸幕のお話です。

    ソウルでいくつか名前が上がってくるチムジルバンがあって、2つトライしました。「スパレックス東大門」と「黄金スパ」です。実はもうひとつ「Spalex」というところにも行ったのですが、到着して工事中だとわかり残念ながら入れませんでした。

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    初日に行ったこちらのスパレックス東大門は、お風呂、サウナ、汗蒸幕、お食事処があるチムジルバンです。日本と同じように、入り口でお金を支払い、ロッカーキーをもらいます。

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    全部韓国語ですが、なんとかクリア。入泉料は15,000ウォンでした。

     浴室は、大阪の大東洋レディーススパに似ている作りでした。洗い場とシャワーのみの洗い場もあります。ちなみにわたしたちが3日間で行った施設では、どこもシャンプーやボディソープは置いていませんでした。これも日本との違いですね。代わりに、韓国ではロッカー室内入り口に小さな売店があり、おばちゃんがシャンプーから洋服までいろいろ売っていました。ここで服買うのか……。

    浴室の奥には、日本の韓国サウナと同じ、下着姿のアカスリ先生たちが!あのスタイルは本国から持ち込まれたものだったのか……。


    お風呂は温度違いが数種類、水風呂もあり、日本で言う「サウナ」もありました。ただ違うのは、日本のサウナは板張りで2段や3段になってますが、ここは段はなく四角い部屋で、腰掛ける椅子が数個置いてあるので、自分で好きな場所へ動かして座ります。あまり熱くないので、時間をかけてじんわり汗が出るのを待つ形です。


    水風呂は25度と書いてありましたが、わたしの体感では16度くらい。サウナ室のぬるさに比べてなかなかの冷たさです。熱湯に浸かってからサウナに入り、それから水風呂に行くといい感じに気持ち良くなりました。


    なんとなくですが、このサウナ、おまけ的な位置付けなのかもと思いました。お風呂に浸かっている人のほうが断然多かったです。あと日本語やタイ語などが聞こえてきたので、ここは外国人が韓国のチムジルバンを味わいにくる場所なのかな?と思いました。

    今回、公私ともに仲の良い友人、清水みさとちゃんと一緒に韓国に来たのですが、わたしたちおっちょこちょいなんです。たくさんミスをします。おっちょこちょいが二人だとダブルでおっちょこちょいが発生します。韓国一発目のサウナでもミスはもれなく発生しました。


    サウナを出て、ロッカーに行き「なんか物足りなかったね、こんなもんなんだね」と靴を履いたあとに、奥に「汗蒸幕」のサインを見つけました。


    「あああ!みんなこっちに行ってたのか!」


    初日のどしょっぱつだったので、チムジルバンも汗蒸幕もサウナもなにもシステムがわかっておらず、サウナ・お風呂の場所と、汗蒸幕が別の場所にあると、もう帰り支度をしてから気づきました。(公式サイトから汗蒸幕やお食事処の写真見られます


    ただ、どうしても食べたいお店がもうすぐ閉店だったので、汗蒸幕のサインを横目にスパレックスを後にしました。(まだ2日あるし!)

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    痛恨の汗蒸幕スルーでしたが、行きたかったお店「陳玉華ハルメ元祖タッカンマリ」が感動するおいしさで、3日間の旅で一番お気に入りの料理でした!汗蒸幕と引き換えにお腹が満たされました。


    次はこの日行けなかった「汗蒸幕編」です。

    スパレックス東大門

    住所:247 Jangchungdan-ro, Jung-gu, Seoul, 韓国
    TEL:+82222732777
    https://blog.naver.com/sparex4400

    岩田リョウコ

    文筆家、イラストレーター

    コロラド大学大学院東アジア言語文明学科卒。2009年から外務省専門調査員として在シアトル総領事館勤務。在米中に出版した『COFFEE GIVES ME SUPERPOWERS』がベストセラーとなり世界5ヵ国で翻訳出版されている。サウナ愛好家でもあり、フィンランド政府観光局サウナアンバサダーに任命されている。著書に『週末フィンランド』、『エンジョイ!クラフトビール』、『コーヒーがないと生きていけない!』、『HAVE A GOOD SAUNA!』がある。
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    岩田リョウコ

    文筆家、イラストレーター

    コロラド大学大学院東アジア言語文明学科卒。2009年から外務省専門調査員として在シアトル総領事館勤務。在米中に出版した『COFFEE GIVES ME SUPERPOWERS』がベストセラーとなり世界5ヵ国で翻訳出版されている。サウナ愛好家でもあり、フィンランド政府観光局サウナアンバサダーに任命されている。著書に『週末フィンランド』、『エンジョイ!クラフトビール』、『コーヒーがないと生きていけない!』、『HAVE A GOOD SAUNA!』がある。
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