彫刻家・三沢厚彦展から夭逝の画家・中園孔二展まで【Penが選んだ今月の展覧会2選】

  • 文:住吉智恵(アートプロデューサー)
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ゆるぎない創造力が支える、等身大の動物や空想上の生き物のリアリティ

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『Animal 2020-03』2020年 © Misawa Atsuhiko Courtesy of Nishimura Gallery

等身大の動物をクスノキから掘り出す木彫で知られる三沢厚彦は、幼少期から京都や奈良の仏像に親しみ、彫刻家を志した。本展では美術館の建築や土地から導き出された「多次元」をテーマに、90年代の初期未発表作から代表作「ANIMALS」シリーズ、空想上の生き物である麒麟やキメラなどの動物を組み合わせた最新作まで、200 点を超える彫刻、絵画を紹介。動物のリアリティを追求しながら、人間の想像力の可能性にもアプローチする革新的な造形に触れてほしい。

『三沢厚彦 ANIMALS/Multi-dimensions』

開催期間:~9/10 
会場:千葉市美術館
TEL:043-221-2311
開館時間:10時~18時(金、土は20時まで) ※入場は閉館の30分前まで
休館日:8/7、21、9/4
料金:一般¥1,200
www.ccma-net.jp/exhibitions/special/23-6-10-9-10

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夭逝の画家が希求した、世界観を分かち合うソウルメイトとは

3_中園孔二 《無題》2015 年 東京都現代美術館蔵 Photo by Kenji Takahashi ©Koji Nakazono, Nakazono Family; courtesy of Tomio Koyama Gallery.jpg
『無題』2015年 東京都現代美術館蔵 photo: Kenji Takahashi ©Koji Nakazono, Nakazono Family; courtesy of Tomio Koyama Gallery

2015年、25歳の画家・中園孔二は膨大な作品を遺し、瀬戸内の海で消息を絶った。生涯最後の日々を過ごした香川県で開催されている過去最大規模の個展では、複雑なレイヤーをもつ大作や、繊細な佇まいで「ひと」らしき姿を描いた作品など、約200点を紹介。創作の意図を伝えるインタビュー映像、鮮烈なイメージの源泉がうかがえるドローイングや蔵書から、その謎に満ちた作品世界がひも解かれる。中園が求めた、世界観や感性を分かち合う「ソウルメイト」の存在が浮かび上がる。

『中園孔二 ソウルメイト』

開催期間:~9/18
会場:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
TEL:0877-24-7755
開館時間:10時~18時 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(9/18は開館) 
料金:一般¥950
www.mimoca.org/ja/exhibitions/2023/06/17/2829

※この記事は、Pen2023年9月号より再編集した記事です。