世界最高峰の時計づくりを貫き、1775年の創業以来長い歴史を刻むブレゲ。創業者アブラアン-ルイ・ブレゲが開発したトゥールビヨンやパーペチュアルカレンダーをはじめ、時計業界にいくつもの革命を起こしてきた。そんなブレゲの数あるコレクションのうち、およそ70年にわたりアイコニックな地位を築いてきた「タイプ XX(トゥエンティ)」の新モデルが誕生。日本初となるお披露目のイベントが、日本橋三越本店で開催中だ。
1950年代にフランス空軍のパイロットのためにつくられた、堅牢なクロノグラフ「タイプ XX」。新作はその第一世代にオマージュを捧げるヴィンテージ風なデザインが魅力の「タイプ 20 2057 – ミリタリーバージョン」と「タイプ XX 2067 – 民間バージョン」のふたつをラインナップ。いずれも古きよき趣を残したフェイスデザインながら、4年の歳月をかけて設計されたまったく新しいフライバッククロノグラフムーブメントを搭載している。
---fadeinPager---
「タイプ 20 2057 – ミリタリーバージョン」は1955年から1959年にフランス空軍に納められた1100本ものモデルから着想を得たミリタリーモデル。他の「タイプ XX」コレクションのモデルと異なり、アラビア数字の「20」が名前に用いられている。ケースには過去に空軍向けに供給されたモデルと同様、メモリの刻みがなく縁に縦溝模様を施したベゼルを備える。日付や時計の調節を行うリューズも、オリジナルモデルを想起させる梨のようなフォルムのポワル型を採用した。
対する「タイプ XX 2067 – 民間バージョン」は1950年代から1960年代に製造された、一般ユーザー向けに洗練された「タイプ XX」の系譜を受け継いでいるのが特徴で、とりわけ1957年につくられた固有番号「2988」タイプを基にしている。ダイヤルのデザインは、「2057」と同じブラックの文字盤だが、いくつかの相違点も。目盛りを刻んだ両方向回転ベゼルを搭載し、クロノグラフのボタンはクラシカルな直線型を採用。特にクロノグラフ積算計のレイアウトが異なり、6時位置に12時間積算計が追加され、3時位置の30分積算計は15分に変更されている。これもかつての「2988」を復刻したものだ。
ムーブメントはいずれも新型で「タイプ 20 2057 – ミリタリーバージョン」がキャリバー7281、「タイプ XX 2067 – 民間バージョン」がキャリバー728を搭載。どちらのモデルにも、クロノグラフのリセットとリスタートを瞬時にできるフライバック機能を備えている。この機能は操作の手間が省け、飛行の際にパイロットから高い評価を得た機能だけに、同コレクションの歴史的背景を感じられる。60時間におよぶロングパワーリザーブを備えたこのムーブメントは、コラムホイール、垂直クラッチ、5Hzの高振動、ゼロリセット機構など、現代的な設計が取り入れられた。
---fadeinPager---
会場では、日本初披露となる新作2モデルの魅力をいち早く手に取って実感できるとともに、その歴史や世界観を堪能できる仕掛けとなっている。1950年代から精密機器としてパイロットの腕に着けられてきた第一世代の腕時計など、歴史的にも価値のあるアーカイブのミュージアムピースも展示されるので必見だ。「タイプ XX」コレクションの70年にわたる軌跡と先進の逸品を、是非この機会に見てみてはいかがだろうか。
ブレゲ「タイプ XX」New Generation “The Stage”
開催期間:2023年8月15日(火)まで開催中
時間:10時~19時
開催場所:〒103-8001 東京都中央区日本橋室町1-4-1
日本橋三越本店 本館1階ステージ
TEL:03-6665-0143(日本橋三越本店 本館6階 ブレゲ ブティック)