1920年代のボートテイル・スピードスターからヒントを得た、美しきスーパーヨットとは?

  • 文:美矢川ゆき
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@Andy Waugh Yacht Design - Facebook 

スーパーヨットをデザインする英Andy Waugh Yacht Designが、新しいスーパーヨットのコンセプトを発表した。「デカダンス号」と名付けられたこのヨットは、これまでの同社のデザインで、最も奇抜なデザインとなった。

Andy Waugh Yacht Designによると、デカダンス号のコンセプトは1920年代の贅沢な精神だ。当時の自動車や航空技術の進歩にインスピレーションを受け、ユニークでワクワクするデザインに挑戦した。同時に、スワッス船型の可能性を示していると同社は語る。スワッス船型とは、小水平面積双胴船とも呼ばれ、2つの円筒形の水中船を繋げた双胴船(2つの船体を平行に繋いだ船)である。この構造により、デカダンス号は従来の双胴船に比べ、航海中の回転するような動きや揺れを約70%低減。船内の快適性と安全性を大幅に高まる。また、格納式の帆を装着しており、風力でも航海可能だ。

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広い船幅は利点?欠点?

全長80m、船幅30m、約5000トンのこの船は、ゆったりとした室内空間と、船上デッキを備えている。例えばスイートルームは長さ30m、幅20m、天井高3mの広々スペースだ。クルーやテクニカルのためのスペースは、スポンソン(水上での安定性を保つために外側に張り出ている部分)や、水中に沈んだ船の部分に用意され、客室部分に空間を持たせている。

一方、Motor1.comは、この船の最大の課題は、広い船幅だと指摘する。港湾施設で狭い空間を移動する必要がある点や、適切な停泊場所を見つけることが難しい点に言及した。しかしAndy Waugh Yacht Designは、デカダンス号のサイズとスワッス船型の安定性があるからこそ、悪天候から身を守る必要がなくなると説明。さらに、人や貨物を岸に送迎するためのテンダーボートを2隻搭載できるように設計しているとした。デカダンス号を港に停泊させることなく、陸上へのシャトルとして利用することができるそうだ。

現時点ではデカダンス号はコンセプト船であるが、注文があれば約3〜4年で製造可能らしい。船体サイズは、20%ほど大きくしたり、逆にコンパクトにすることも可能。船内インテリアは、購入者の意見を聞きながら、イメージを作り上げていくそうだ。

SNS上には「控えめに言ってセンセーショナル!実現して欲しい」「美しい以外になんと言えようか」というコメントが上がっている。

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「デカダンスDECADENCE」のレンダリング画像 @andywaughyachtdesign - Instagram 

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「デカダンスDECADENCE」のレンダリング画像 @andywaughyachtdesign - Instagram

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「デカダンスDECADENCE」のレンダリング画像 @andywaughyachtdesign - Instagram

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