立体的でパワフルなシルエットが魅力
IWCシャフハウゼンは、稀代の時計デザイナーといわれるジェラルド・ジェンタがデザインして1976年に発表された「インヂュニアSL」を再解釈。オリジナルの美的特長を継承しながらも、現代の技術と人間工学などを駆使したスポーツウォッチの新作「インヂュニア・オートマティック40」を発表した。
1955年に初めて登場した「インヂュニア」は、見かけはオーソドックスな丸型モデルでも、軟鉄製インナーケースがムーブメントを磁気の影響から守る機能を備えていた。この頃から増加しつつあった強い磁気を発する機器を扱う技師や技術者などを意識して、ドイツ語とフランス語で「エンジニア」を意味するネーミングとなったのだが、ジェラルド・ジェンタは外装を大胆にリニューアル。5個の窪みをもつ大型ベゼルを特徴とするスポーティなモデルに変貌させた。今回の新作も、このモデルの独創的なスタイルを踏襲しているが、ベゼルに際立った違いがある。
「インヂュニアSL」ではベゼルをケースリングにねじ込む構造になっており、このため5個の窪みの位置がモデルによって異なっていた。新作ではベゼルを5本のビスでケースに固定しているため、ビスの位置が統一され、より立体的でパワフルなシルエットになったほか、滑らかに造形されたリューズガードも新設。都会的でスタイリッシュなスポーツモデルであることを印象付けている。
ケース全体の寸法も人間工学に基づいて見直されており、とりわけラグ間の距離(天地)を45.7㎜に設定。ケース径は40㎜なので、細い手首の人でも快適な装着感が得られる。ブレスレットがケースとスムースに一体化しているほか、どちらも艶ありのポリッシュと金属の質感を活かしたサテン仕上げを巧妙に組み合わせており、立体感と高級感が強調されている。
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こうしたケースデザインとバランスを取るために、ダイヤルは市松模様のような独特のグリッドで構成されている。「インヂュニア・オートマティック40」のステンレス・スチールモデルは、ダイヤルカラーがブラック、シルバー、それにアクア(ブルーグリーン)の3タイプあるが、ダイヤルの格子模様は共通。また、スチールの約3分の1の重量で堅牢なグレード5のチタン製モデルもラインナップされている。
ムーブメントはラチェット式自動巻き機構を組み込んだ自社製「キャリバー3111」を搭載。この120時間のロングパワーを誇るムーブメントは、初代以来の技術的な伝統を受け継ぎ、軟鉄製インナーケースによって磁気から保護されている。また、ケースは10気圧防水。デイリーユースとして幅広いシチュエーションに対応できる、ラグジュアリーなスポーツモデルといえそうだ。
問い合わせ先/IWC TEL:0120-05-1868
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