BBCも追悼…野良猫出身のイギリスの“駅ネコ”が、天に召される

  • 文:山川真智子
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眠るヘクター。老いてはいたが、元気だった昨年の5月ごろの様子

イギリスで有名なネコと言えば、首相官邸で「ネズミ捕獲長」として働くラリーだろう。野良猫出身の彼が、任務に就いて今年で12年目を迎えたというニュースが最近大きく報じられたが、時を同じくして、イギリス南西部のとある駅で、スタッフや利用客から深く愛されていた1匹の元野良猫が、静かにその生涯を終えていた。

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野良猫から駅のマスコットに 利用者が生活費負担も

メトロ紙によれば、このネコが英南西部コーンウォールのレッドルース駅のホームをうろつくようになったのは、2013年ごろだという。居心地がとても良かったようで、ネコは駅に住み着き、ヘクターと名付けられた。構内をぶらぶら散歩したり、乗客が列車に乗るのを見届けたり、切符売り場で昼寝をしたりする姿に、駅員も利用者も癒されていたという。

愛すべき“駅ネコ”となったヘクターのために、通勤客たちは彼専用の貯金箱を作成。餌代や医療費など、毎日の世話にかかる費用がここから出されていた。また、たくさんの人々が、ソーシャルメディアでヘクターの日常を投稿しており、町の人気者となっていた。

切符売り場でおもてなし

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暗くなってもしっかり列車の到着を待っていた

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突然の死のお知らせ ファンは涙と感謝のメッセージ

ヘクターの死は、彼の公式フェイスブック・ページで発表された。以前からヘクターの心臓には異常音が見つかっており、獣医は心臓疾患が死因ではないかと話している。メトロ紙によれば、死亡時の年齢は14歳と推定されるという。

公式ページの「中の人」からは、「たくさんの励ましの言葉を本当にありがとう」というメッセージがヘクターのファンに出された。知らせを聞いた駅の利用者たちからは、続々と追悼のメッセージが寄せられた。

何年もの間、毎朝駅で会う仲間だったヘクター。何度も頭をコツンと合わせてくれてありがとう。安らかに眠って

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私たちの町の素敵な伝説の駅ネコ、ヘクターが今日虹の橋に向かいました。みんなの胸が張り裂けそうです

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地域を挙げて追悼 思い出いっぱいのビデオも

コーンウォールの団体や組織からも、ソーシャルメディアを通じて、ヘクターの死を悼むメッセージが出された。

地元の情報サイトは、コーンウォールで最も有名なネコの一匹が死亡したと述べた

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彼に朝を明るくしてもらったすべての人々にその死は惜しまれるだろうと、列車運行会社のグレート・ウェスタン・レールウェイが投稿

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地元の鉄道警察も思い出を共有し、お悔やみの言葉を出した

 

BBCラジオのコーンウォール局は、ツイッターに1分ほどのビデオを投稿した。ヘクターと町の人々との自然な、そして温かいふれあいがぎゅっと詰まっており、役目を全うし、空へと旅立った“駅ネコ”への敬意が感じられるものとなっている。

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【画像】BBCも追悼…野良猫出身のイギリスの“駅ネコ”が、天に召される


眠るヘクター。老いてはいたが、元気だった昨年の5月ごろの様子

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野良猫から駅のマスコットに 利用者が生活費負担も

切符売り場でおもてなし

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暗くなってもしっかり列車の到着を待っていた

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私たちの町の素敵な伝説の駅ネコ、ヘクターが今日虹の橋に向かいました。みんなの胸が張り裂けそうです

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地域を挙げて追悼 思い出いっぱいのビデオも

地元の情報サイトは、コーンウォールで最も有名なネコの一匹が死亡したと述べた

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彼に朝を明るくしてもらったすべての人々にその死は惜しまれるだろうと、列車運行会社のグレート・ウェスタン・レールウェイが投稿

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地元の鉄道警察も思い出を共有し、お悔やみの言葉を出した

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