ナイキの人気モデルを只者でない顔つきに変貌させ、ファッション好きの心を掴むコム デ ギャルソン・オム プリュスとナイキとのコラボレートシリーズ。年2回のシーズンごとにほぼ新作が登場している。ときにパーツのエッジをガタガタにカットし、ときに色も素材も大胆にアレンジする前衛的デザインには、デザイナー川久保玲が手掛けるメンズモードであるコム デ ギャルソン・オム プリュスの思想が息づく。マニアしか知らないような珍しい品をベースにすることが多いのも、「ほかにないオリジナリティを」とのブランド哲学なのだろう。売れ筋を度外視した、マーケットに媚びないコラボスニーカーだ。
近年のスポーツメーカーやファッションブランドは注目の新作をネットメディアに流すとき、発売直前(前日から数時間前まで)に情報解禁日と解禁時間を設定し、それ以前のリークを禁じることが多い。各メディアから一斉に大量の情報を流すことで消費者の注目度を上げ、購買意欲を煽る宣伝戦略だ。売上の数字にはとても有効なのだろうが、我々メディアからすると情報統制されるのはあまり気持ちのいいものではない。その点でもコム デ ギャルソン・オム プリュスは実に潔い。リリースから約半年前のファッションショーでモデル着用で披露し、バイヤーが行く展示会に並べる。一部のメディアは展示会撮影もOKだ。「SNS掲載禁止」とも言われない(推奨もされないが)。このフラットな姿勢がいまの時代にはむしろ反逆的で、最高にユニークである。
今回は2023-24年秋冬向けにローンチされる最新モデル発表を記念して、2020年春夏からの8シーズンを一気にお見せしよう。同記事製作者が東京の展示会でチェックしてきたものだ。並べてみると圧倒的にモノトーンが多いのに気づく。メンズのプリュスに多いカラフルな服の足元を引き締めるのは、白黒が最適なのかもしれない。
最新モデルの名称は、「エア ペガサス 2005」。ペガサスは1983年の初代から姿を変えて続くランニングシューズである。歴代のなかからマイナーなダッドスニーカーが選ばれ、真っ白、真っ黒になった。デザイナーズシューズというインパクトは薄めでも、ナイキと取り組むコム デ ギャルソン オム プリュスの系譜を思うとシンプルさに合点がいく。価格は少し高めの、¥37,400(税込)。「半年後の購入のためいまから貯金」なんて計画も立てられる、コム デ ギャルソン・オム プリュス×ナイキである。
---fadeinPager---
23-24年秋冬モデル
---fadeinPager---
23年春夏モデル
---fadeinPager---
22-23年秋冬モデル
---fadeinPager---
22年春夏モデル
---fadeinPager---
21-22年秋冬モデル
---fadeinPager---
21年春夏モデル
---fadeinPager---
20-21年秋冬モデル
---fadeinPager---
20年春夏モデル
---fadeinPager---
【画像】ギャルソンとナイキのコラボスニーカー、最新含む2020年代の歴代モデル一気見せ!
23-24年秋冬モデル
---fadeinPager---
23年春夏モデル
---fadeinPager---
22-23年秋冬モデル
---fadeinPager---
22年春夏モデル
---fadeinPager---
21-22年秋冬モデル
---fadeinPager---
21年春夏モデル
---fadeinPager---
20-21年秋冬モデル
---fadeinPager---
20年春夏モデル
ファッションレポーター/フォトグラファー
明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。
明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。