気鋭の経済学者・斎藤幸平が現場に赴き、想像力欠乏症に活を入れた記録

  • 文:瀧 晴巳(フリーライター)

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【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
『ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた』

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斎藤幸平 著 KADOKAWA ¥1,650

脱経済成長を説く『人新世の「資本論」』が45万部を超えるベストセラーに。気鋭の経済学者・斎藤幸平が「学者は現場を知らない」という批判を覆す行動に出た。本書は、斎藤がひたすら現場に足を運んだ2年間の記録だ。食や電力の最前線に自ら赴き、労働者たちの声に耳を傾ける。シェアリング・エコノミーの現実を知るべくウーバーイーツで働き、自給自足型コミュニティを学ぶためあつ森に挑戦、エシカルファッションや脱プラスチックの実践……。耳に心地いい経済用語の実態が、経験に裏打ちされた言葉で考察されるのが痛快だ。

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※この記事はPen 2023年2月号より再編集した記事です。

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【画像】気鋭の経済学者が現場に赴き、想像力欠乏症に活を入れた記録

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