映画に合わせてゆっくりと味わう、コク深くバランスのいいウイスキー【プロの自腹酒 vol.2】

  • 文:西田嘉孝
  • 写真:榊 水麗
  • イラスト:阿部伸二

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フロム・ザ・バレル/ニッカウヰスキー

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ニッカウヰスキーが所有する北海道余市町の余市蒸溜所と宮城県仙台市の宮城峡蒸溜所のウイスキー原酒、さらに輸入ウイスキー原酒をブレンドした上で、もう一度樽詰め。数カ月間の再貯蔵(マリッジ)を行い、51%という高めのアルコール度数で瓶詰めをしている。樽由来の甘さや心地よいウッディネス、力強く繊細な味わいが楽しめる。海外での人気も高いブレンデッドウイスキー。500㎖¥3,080/アサヒビール お客様相談室 TEL:0120-019-993

いまや50カ所に迫ろうかという日本のウイスキー蒸留所が、まだ6カ所ほどしか稼働していなかった2006年にジャパニーズウイスキー専門店をオープン。以来、国内はもとより世界中から来店するウイスキーファンに、日本のウイスキーの魅力を伝え続けてきた堀上敦さん。「普段は、食事に合わせて日本酒や焼酎などもよく飲みますが、食後などにゆっくり飲む酒となれば、やはりウイスキーになりますね」

そう話す堀上さんの“自腹酒(じばらざけ)”は、ニッカウヰスキーの「フロム・ザ・バレル」。複数のモルトやグレーン原酒をブレンドした上で再貯蔵を行い、最低限の加水でボトリング。樽から出したウイスキーそのままの、パワフルで繊細な香味が楽しめるブレンデッドウイスキーだ。

「ピーティなものやシェリー樽熟成の濃厚なものなど、いろいろなウイスキーを飲むうちに、突出して個性的なものよりもバランスの取れたウイスキーに魅力を感じるようになりました。その点、『フロム・ザ・バレル』は、樽を感じさせる重厚な味わいがありながらバランスが秀逸で、ずっと飲み続けていたくなるんです」

店名の「ゾートロープ」は、映写機の原点とされる器具の名を意味し、大きなプロジェクターが備え付けられた店は“映画バー”としての側面ももつ。年間で数百本の映画を鑑賞するという堀上さんにとって、このウイスキーは自宅で映画を観る際の“相棒”でもある。「映画はそれなりに長いので、ゆったりと飲むウイスキーがよく似合う。これは味わいがしっかりしているので、ストレートでもロックでもソーダ割りでも、その時々の気分で楽しめるところも気に入っています」

「一本あると幸せになれる酒」と堀上さんが話す「フロム・ザ・バレル」。ウイスキー党の“自腹酒”に、ぜひお薦めしたい一本だ。

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映画とウイスキーを自宅で楽しむ必需品

世界の名作からカルト作品まであらゆる映画をチェックする堀上さん。家ではベンキューのプロジェクターを愛用。「フロム・ザ・バレル」を飲みながらの映画鑑賞が定番だ。

堀上 敦

1964年、東京都生まれ。店のデザインを手がけたのは映画美術界の巨匠、故・木村威夫。海外からも多くのウイスキーファンが訪れる。

ショットバー ゾートロープ

住所:東京都新宿区西新宿7-10-14 ガイアビル3F
TEL:03-3363-0162

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※この記事はPen 2023年1月号より再編集した記事です。