寿司とワイン、話題のリロードの新店「はしり 下北沢」をノンアルで舌鼓

  • 写真・文:高橋一史

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大人の街、下北沢。

いやいや、若者ばかりでしょ!という意見もごもっとも、というか街全体は実際にその通り。
しかし駅周辺となると事情が変わってきます。
主に小田急電鉄が音頭を取る再開発により、穏やかな大人系エリアへと急変貌を遂げているのです。
面白いことに、独特なローカリズムがあるんですよねえ。
商業施設が何軒も建ち、モダンなコーヒーショップ、ベーカリー、ギャラリーなどが次々に入店してるんですが、ここにしかないものが大半。
「シモキタカルチャースピリット現代版」とでも呼べそうなスタイルが進行してます。

その再開発スタートになった最初のテナント施設が、真っ白な海外リゾート風の「リロード(reload)」。
飲食店、洋書ブックストア、文具ショップ、ヨガスタジオ、古着店などが連なる地域密着型で、同じ建築仕様で「マスタードホテル」や音楽ライブ会場まで併設。
週に2回はシモキタをふらふらしてスーパーで食品を買う近場に住むわたしは、
リロード誕生時期の21年7月30日(金)にオープンした「OGAWA COFFEE LABORATORY 下北沢」を追っかけレポしました。

【京都・小川珈琲が下北沢に出店。客が挽いて淹れる、コーヒー道の極みをご堪能あれ!】

「下北沢の日本茶=しもきた茶苑大山」の公式が定着してる同店がリロードに移転して、若者や海外客も虜にする抹茶アイスの話も。

【茶師10段が下北沢でつくった、濃い抹茶アイスの連なる味の変化に驚く!】

のちほどぜひご覧くださいませ。

さて今回は、そのリロードにさりげなく佇む寿司店「はしり下北沢」の話。
店のテーマは、ワインと寿司とのマリアージュ。
ソムリエが常駐で、客の好みを聞きながら最適な酒を提供するコンセプチュアルな店です。
シモキタで寿司って、あまり耳にしない貴重な店でしょう。

リロードの運営会社の人より「お薦めだからぜひご体験を」とのご招待をいただきました。
「ではさっそく!」と言いたかったものの、
実はわたしはアルコールを皮膚につけるとすぐ赤くなるほどのパーフェクトな下戸。
体内に入れると心臓がバクバクしてヤバい感じに。
店を知るには不適切?とお伝えしたところ、ノンアルコール派でも愉しめるからOK、とのありがたいお答えをいただきました。

ということで「アルコール?ダメ。ゼッタイ。」な大人子供が味わった本格寿司店のエッセンスをお届けしましょう。
内容は以下にスクロールする写真につけたキャプションよりご覧ください。
はしり下北沢の詳細は公式サイトにて。

All photos&text©KAZUSHI

KAZUSHI instagram
www.instagram.com/kazushikazu/?hl=ja

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画像【寿司とワイン、話題のリロードの新店「はしり 下北沢」をノンアルで舌鼓】

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人影も少ない美しき平日夜のリロード。ワインセラーが見える写真中央が「はしり下北沢」

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半円のカウンター席のみ。シモキタに来る若い人でも気軽に上質な寿司の世界を知ってほしい、との考えから生まれた店。ルーツはアメリカ・サンフランシスコで3年連続ミシュラン1つ星を獲得した寿司懐石レストラン「Hashiri」。

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日本の高級寿司店を経てHashiriで職人を務めた銘刈徳則さんが帰国して、はしり下北沢を担当。店が提供する基本メニューは「四季を表現するシェフのお任せコース ¥11,000(税込)」。写真はスターターの「季節の前菜盛り合わせ(菊花ととんぶりの浸し、シラスと紅時雨大根おろし、カマス棒寿司など)」。

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うう……撮る前に小瓶の左端を食べちゃいました。この仕事してて最初の撮り忘れなんてまずやらないのに!テンション上がりすぎです。

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しばし冷静になり、「ほじそ」をちょこんとカマス棒寿司に乗せて。薬味がよく合う味でした。

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ノンアル体質のわたしにまず出していただいたのが、酸味の効いた甘みの薄いみかんジュース。グラスからの香りの立ち昇りがすごい!上等なジュースをめいっぱい味わうならワイングラスが最適だとはじめて知りました。

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10月のこの日のコースは、1.季節の前菜盛り合わせ(菊花ととんぶりの浸し、シラスと紅時雨大根おろし、カマス棒寿司など)、2.昆布の旨味(ヒラメ、平貝、えぼ鯛)、3.本日の焼き物(ノドグロの塩焼き)、4.丼(うに混ぜイクラ丼)、5.本鮪尽くし(大とろ/中とろ/赤身/漬け/鮪のミルフィーユ)、6.仕事物(穴子/卵焼き)、7.甘味(黒豆アイスとチーズケーキ)

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寿司の最初となる「ヒラメの昆布締め」。

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席ごとに異なる水のグラスも素敵。店内に植物は飾られておらず、グラスの草模様が心を和ませます。

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優しいトークで場の空気をつくるソムリエの茂野匡晃さん。

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さぁ、ネットでも評判の「うに混ぜイクラ丼」の出番。銘刈さんが慣れた手つきでじっくりと入念に混ぜ合わせます。

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このビジュアルで、おいしくないワケがない!酢飯の固さがうにの甘さを引き立てます。ミニマルにして十分な素材のハーモニー。

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ここでみかんジュースの次に出していただいたのが、やや甘みのある葡萄ジュース。合わせる料理は、↓

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「鮪のミルフィーユ」。本マグロ、山芋、アボカドで現代人の舌にすっと馴染む味。

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嬉しいマグロづくしです。わたしは最初のこの赤身がいちばん好きでした。均一な食感も心地よくて。

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トロ好きにはたまらないでしょう。気泡を封じ込めたガラス皿が寿司を軽やかに演出。

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なんと最後には西洋デザートが。グラスはしもきた茶苑の水出し日本茶。スイーツはチーズケース好きに評判のカフェ&レストラン「Megan - bar & patisserie」が担当。現代発想が息づく、はしり下北沢が気になる人はネットでどうぞご予約を!

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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