秋の京都で巡りたい、アンディ・ウォーホル関連の2つの展覧会

  • 文:小長谷奈都子

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現在は東京と京都に拠点を置くローランド・ハーゲンバーグ。展示構成も本人による。ⒸYoshiki Suzuki

現在、京都市京セラ美術館にて開催中のポップ・アートの旗手、アンディ・ウォーホルの大回顧展『アンディ・ウォーホル・キョウト』を企画したイムラアートギャラリーが、さらにふたつの展覧会を開催する。

ひとつはイムラアートギャラリーで開催されるローランド・ハーゲンバーグ写真展『ニューヨーク フレンズ』。ハーゲンバーグは写真家、ライターなどアーティストとしてさまざまな顔をもつマルチメディアクリエイター。オーストリア出身で、1983~91年までニューヨークに移住。当時のアートシーンを牽引していたアーティストたちと親交をもち、その自然な姿を記録してきた。「アンディ・ウォーホルをインタビューしている時、彼の刹那の表情に心を動かされたのをきっかけに、アーティストたちを撮り始めたのだ」と語るハーゲンバーグ。既に終了したPart1では、ウォーホルをはじめ、キース・ヘリング、ジャン=ミシェル・バスキアといった面々のポートレートを公開。10月22日からスタートするPart2ではまた趣向を変えた展示となる。

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ハーゲンバーグが撮影したジャン=ミシェル・バスキアの写真は、国際的な回顧展のビジュアルやカタログに使われている。ⒸRoland Hagenberg

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桂離宮や骨董店……ウォーホルの京都の旅を写真で追体験

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ゆれる柳に石畳と、いまも当時と変わらない風情が残る祇園新橋にて撮影したウォーホル。バッグ代わりにスーパーのビニール袋を持ち歩いていた。Ⓒ原榮三郎/ Hara Eizaburo

そして、もうひとつがZENBI―鍵善良房―KAGIZEN ART MUSEUMで開催中の原榮三郎が撮った京都 『Warhol in Kyoto 1974』。ウォーホルの2度目の日本滞在の際に、同行撮影を担当したのが写真家や画家として活躍した原榮三郎(1935-2004)。桂離宮や三十三間堂、祇園の石畳、四条通に面している骨董店など、ウォーホルの旅の足跡をたどるような約100点を展示。ウォーホルのプライベートな顔や、別の側面を垣間見ることができる。また、館内にはウォーホル作品『キャンベル・スープⅡ』や『FLOWERS』を壁一面に張ったフォトスポットも用意されている。

芸術の秋、紅葉に染まる京都で、ウォーホル三昧はいかがだろうか。

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トレードマークの銀髪のウィッグと透明フレームの眼鏡で、時にはポラロイドを構えるシーンも。この時ウォーホルはなにを捉えたのか。Ⓒ原榮三郎/ Hara Eizaburo

ローランド・ハーゲンバーグ写真展『ニューヨーク フレンズ』

開催期間:[Part2]2022年10月22日(土)〜2022年11月25日(金)
開催場所:イムラアートギャラリー
京都府京都市左京区丸太町通川端東入東丸太町31
TEL:075-761-7372
開廊時間:12時〜18時
休廊日:日、月、祝
入場無料
www.imuraart.com

原榮三郎が撮った京都『Warhol in Kyoto 1974』

開催期間:開催中〜2023年2月12日(日)
開催場所:ZENBI―鍵善良房―KAGIZEN ART MUSEUM
京都府京都市東山区祇園町南側570-107
TEL:075-561-2875
開館時間:10時〜18時 ※最終入場17時30分
休館日:月(祝日の場合は翌火曜休)、2022年12/28〜2023年1/3
入場料:⼀般¥1,200
https://zenbi.kagizen.com