「世界に挑戦する国産最高級の時計をつくる」という志のもとで1960年に誕生したグランドセイコーは、1967年発表の「44GS」によってデザインスタイルを確立。それから55周年を契機として、「ヘリテージコレクション 44GS 現代デザイン」から先進素材をケースとブレスレットに採用した新作「SLGH013」がレギュラーモデルとして追加された。
この「44GS 現代デザイン」は完全な復刻ではなく、往時のデザイン要素を継承しながらも、現代的にアップデートしたシリーズ。ケースはザラツ研磨による歪みのない滑らかな鏡面を多用しており、サイドの稜線も緩やかにカーブ。立体的で魅力的な横顔と快適な装着感を実現している。インデックスと時分針はさまざまな方向からの光を反射するように多面カット。煌めきと視認性を高めているほか、12時位置には2本のバーを並列して時間を読み取りやすくしている。これらを際立たせるために、ダイヤルはフラット。ベゼルとケース平面も前述したザラツ研磨で鏡面に仕上げており、高級時計にふさわしい輝きに満ちたモデルになっている。

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世界最高レベルの耐食性を備えた先進素材を採用
このシリーズでは最小となる36.5㎜径のレギュラーモデルを2022年9月に発売。それに続く今回の新作「SLGH013」は、直径40㎜のケースとブレスレットに世界最高レベルの耐食性を備えた先進素材「エバーブリリアントスチール」を採用している。金属の腐食耐性を評価する指標「PREN(Pitting Resistance Equivalent Number、孔色指数)では、一般的な高級時計で使用されているSSの1.7倍の値になっているため、それだけ錆びにくく、メタリックな輝きが持続することを意味する。
「44 GS」は時計に必要な要素を妥協することなく限界まで追求しており、それを継承・発展した「44GS現代デザイン」も、美観はもちろん使い勝手にも優れている。錆びにくい先進素材の採用もその一環だが、実際に着用して子細に眺めれば、さまざまな魅力が発見できるだけでなく、重厚でタイムレスな存在感を備えたモデルであることが分かるはずだ。

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革新的なハイビートムーブメントを搭載
その一方で、ムーブメントは2020年に発表された革新的な「キャリバー9SA5」を搭載。毎秒10振動のハイビートにもかかわらず、約80時間のロングパワーを実現している。ハイビートになれば動力の伝達効率は下がるとされており、ゼンマイパワーの持続時間も短くなる。このゼンマイパワーをより高効率で伝達するため、複雑な形状のパーツをシンプルな構成で組み合わせた「デュアルインパルス脱進機」を新開発。ゼンマイを収めた香箱を2つ搭載したツインバレルと連動することで、長時間持続を達成した。また、緩急針のない「フリースプラング」方式の採用などによって、安定した高精度を長期にわたって維持できるという。
時計内部のムーブメントでは最新かつ最高レベルの技術力を発揮。それに対して時計外観はオーソドックスを究めた“王道”を踏襲するだけでなく、匠の手技を駆使したザラツ研磨によって美しい鏡面に仕上げている。「世界に挑戦する国産最高峰の時計をつくる」という初期の理念をみごとに完遂するだけでなく、素材なども含めて不断の進化を続けていることに、改めて敬服させられる。

問い合わせ先/セイコーウオッチ お客様相談室 TEL:0120-061-012
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