オリスの「ビッグクラウン」は1938年に誕生したパイロットウォッチをルーツとする代表的なコレクションだが、航空人道支援活動のパイオニアである「ウィングス・オブ・ホープ」(希望の翼)と提携した新作が登場した。
この団体は1963年に米国ミズーリ州セントルイスで設立。交通が不便で恵まれない僻地に空からの医療支援を行ってきた。寄付と多数のボランティアが支えており、50を超える国で活躍。2021年には延べ6万5000人以上を救援したという。ノーベル平和賞に2度ノミネートされたこともある。オリスはこの団体に賛同。数量限定のコラボモデル「ウィングス・オブ・ホープ リミテッドエディション」の発売によって、その活動をサポートする。

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ヴィンテージなスタイルに高性能ムーブメントを搭載
ベースモデルの「ビッグクラウン」は、パイロットが手袋のままでも操作できる大ぶりのリューズ(クラウン)からネーミングされたロングセラーコレクション。限定モデルもドーム型のサファイアクリスタル風防と、赤い針が印象的なスモールセコンドがヴィンテージな雰囲気を感じさせる。
こうした外観の一方で、内部には2021年に発表された高性能な自社製自動巻き「キャリバー401」を搭載。5年がかりで開発されたセンター3針の「キャリバー400」をスモールセコンドに改編したムーブメントであり、ゼンマイを収納する香箱をふたつ備えたツインバレルによって、約120時間のロングパワーを誇る。一杯に巻き上がっていれば、腕から外しても5日間は動き続けるので、複数の時計を使い分ける人には大変に便利だ。心臓部で時を刻むパーツにシリコンなど非磁性・非鉄素材を採用しており、耐磁性が高く、精度も日差−3秒〜+5秒とCOSC(スイス公式クロノメーター検定協会)の基準を上回る。
会員サービスの「MyOris」に登録すれば10年間の長期保証が得られるだけでなく、機械式時計には不可欠なオーバーホール推奨期間も10年と長い。一般的には3年〜5年とされているので、メンテナンスコストを軽減できる見逃せないメリットといえるだろう。

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ラグジュアリーなゴールドと、アクティブなスチールの2タイプ
「ウィングス・オブ・ホープ リミテッドエディション」は、ケースが38㎜径の18KYG(世界100本限定)と、40㎜径のSS(同1000本限定)の2タイプ。18KYGモデルはラグジュアリーな重厚感が特長だが、コンパクトなケースサイズなので袖口にスムースに収まる。ひと回り大きなSSモデルは軽快でアクティブなイメージ。どちらも2017年に設立されたチェルボボランテ社のサステナブルな鹿革ストラップを組み合わせている。裏側のピンをスライドするだけで簡単に交換可能だ。
誕生から80年以上の歴史を継承するクラシカルな容貌に対して、アクセントになっている赤い小秒針が最新の高性能ムーブメントの象徴とも解釈できる。伝統を尊重して大切にしながらも、改革の情熱を決して失わない人にオススメしたい。

問い合わせ先/オリスジャパン TEL:03-6260-6876