「夢が現実に」米サウスウエスト航空で初の“母娘パイロット”が空へ

  • 文:青葉やまと

Share:

  • Line

スクリーンショット 2022-08-10 171550.jpg
Southwest’s first ever mother-daughter pilot duo takes to the skies l GMA-YouTube

米サウスウエスト航空で7月、同社史上初の母娘パイロットコンビが誕生した。24年のキャリアをもつ母のホーリー・ペティットさんが機長を務め、副操縦士に娘のキーリーさんを迎えた。

米ABCの朝の情報番組「グッド・モーニング・アメリカ」は、この様子を動画で取り上げている。離陸に先立ち、母のホーリー・ペティットさんはキャビンに姿をみせ、娘のキーリーさんを紹介。まれな親子パイロットに、乗客たちは温かい歓声を送ったようだ。

---fadeinPager---

【動画】母娘パイロットが機内で仲良く肩を組む様子

キャビン前方でアナウンス用のマイクを握り、「今日は私にとって特別な日です」と切り出したホーリーさん。少し緊張した面持ちで、「ご紹介します。あなたの副操縦士、サウスウエストのパイロット・チームの新しい仲間、そして私にとっては娘の、キーリー・ペティットです」と告げ、「キーリー、こっちへ!」と促した。

娘のキーリーさんははにかんだ様子でコックピットから姿をあらわすと、母娘で肩を組んで親子仲のよさをアピール。乗客たちは二人に歓声と拍手を送り、めずらしいコンビに大いに盛り上がったようだ。

---fadeinPager---

幼かった我が子が、いつのまにかフライトデッキに

スクリーンショット 2022-08-10 170917.jpg
Southwest’s first ever mother-daughter pilot duo takes to the skies l GMA-YouTube

後日、グッド・モーニング・アメリカのビデオインタビューに応じた母のホーリーさんは、「ただただ、現実とは思えないということばが口を突いて出ます」と興奮した様子で語っている。

「小さな赤ちゃんを腕のなかに抱えていたかと思ったら、瞬く間にその子はもう、フライトデッキで隣に座っているんです。夢が現実のものになりました。信じられないことです。」

母娘が飛ばす3658便は、二人が住むデンバーからセントルイスまでを無事に飛行した。サウスウエストはプレスリリースを通じて親子パイロットコンビの誕生を祝い、「サウスウエスト航空の歴史の一部を刻みました」と紹介している。1967年の同社創業以来、母娘のパイロットがタッグを組んだのは今回が初だという。

近年、さまざまな職種で女性の活躍を目にする機会が増えてきたとはいえ、女性パイロットの割合はまだ少ない。アメリカ労働統計局によると、全米のパイロットと航空機関士のうち、女性の比率は5%ほどに留まっているようだ。

---fadeinPager---

3人の子を育てながらパイロットの夢を実現した母

スクリーンショット 2022-08-10 171156.jpg
Southwest’s first ever mother-daughter pilot duo takes to the skies l GMA-YouTube

もともと別の航空会社でフライトアテンダントとして乗務していた母のホーリーさんは、キーリーさんを含めて1歳・2歳・3歳半の3人の幼い子供を育てながら、パイロットへのキャリア転向を決意した。

米ABC系列のデンバー・チャンネルによると、きっかけは「ジャンプシート」に座ったことだったという。パイロットや客室乗務員は別の空港への移動のため、コックピット内の補助席に乗ることがある。

フライトデッキに座ったホーリーさんは「これこそ人生をかけてやりたいことだ」と直感し、すぐにパイロットの養成レッスンを受けようと思い立った。一家にはまだ子育ての負担も大きいなか、夫は協力的だったという。「『よし、やってみようよ』と彼は言ったんです。そこから一歩ずつ進んできました」

---fadeinPager---

「次のフライトが待ちきれない」

スクリーンショット 2022-08-10 171354.jpg
Southwest’s first ever mother-daughter pilot duo takes to the skies l GMA-YouTube

娘のキーリーさんは、そんな母の背中をみて育った。グッド・モーニング・アメリカの取材に応じ、「とても幸せな環境だったと思います」と語っている。「この業界で女性として働くことがどういうことなのかを、母の行動をみて学ぶことができました。」

母娘での初のフライトを終えたばかりのキーリーさんだが、また一緒に乗務するのが早くも待ちきれない様子だ。

「スケジュールとにらめっこして、どう都合をつけたら一緒に飛べるか考えています。すごいことだし、とても楽しい。どこに行く便かは関係なくて、また一緒に乗れるならそれだけで胸が震えるんです。」

---fadeinPager---

関連記事

Hot Keywords