
銀色の鈍い輝きを放つアルミニウムに、厚みのあるブラックラバーをコンビネーション。1998年に発表された「ブルガリ アルミニウム」は絶妙な素材感が魅力となって高い人気を博した。とりわけアルミニウムのリンクで連結されたラバーストラップが、時計とみごとに一体化。これまでになかったモダンで知的な雰囲気をもつ軽快でスポーティなモデルに仕上がっていた。
それからおよそ四半世紀を経た2020年に復活を果たす。オリジナルは直径38㎜のケースにクォーツを搭載していたが、ケース径を40㎜に統一して自動巻きムーブメントを搭載。アルミニウムもラバーも品質をアップデートしたという。3針とクロノグラフに続いて、翌2021年にはGMTモデルを追加。そして2022年の新作として「ブルガリ アルミニウム アメリゴ・ヴェスプッチ 限定モデル」が登場した。
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イタリア海軍航海練習艦を彷彿とさせるカラーリング
アメリカの国名の由来になったともいわれる海洋冒険家のアメリゴ・ヴェスプッチと、同名のイタリア海軍航海練習艦にオマージュを捧げる限定のGMTモデルであり、この練習艦の船体を彷彿とさせるカラーリングが特長となっている。ダイヤル外周は第2時間帯を示す24時間計であり、デイタイムは黒地に白抜きで溶け込んでいるのに対して、午後6時から午前6時までのナイトタイム表示はビビッドなイエロー。この24時間計を指し示すGMT針の先端にイエローで縁取られた三角があるほか、秒針にもイエローをアレンジしている。ブラックのラバーベゼルとダイヤルに純白のインデックスがくっきりとコントラストしており、直立したアラビア数字も矜持が感じられる。

ダブルロゴを刻んだラバーベゼルがあるため、第2時間帯表示はダイヤルの内側に配置されているが、窮屈な感覚はなく、むしろ見やすく工夫されている。ケースを盛り上げたリューズガードがスポーツモデルらしい堅牢感を強調。ラバーストラップとラグをつなぐ大型のビスもメカニカルなムードが漂う。細部に至るまで、デザイン的な完成度は極めて高いというほかない。

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イタリアのトリコロールカラーも導入
「ブルガリ アルミニウム」は、2020年に復活してからダイヤルのカラーバリエーションを急速に拡大してきた。同年末にはグリーン、グレー、レッドを文字に取り入れたコレクション初の限定モデルをリリース。第1世代でもカラフルな限定モデルがあったようだが、2021年のGMTモデルではネイビーブルーのラバーを組み合わせただけでなく、これと同色のダイヤルにデイタイム表示はレッド。2022年5月にはドゥカティとコラボした鮮烈なレッドダイヤルも登場している。今回の新作は前述してきたようにブラックダイヤルにイエローが個性的なアクセントになっているが、6時位置にあるGMTの白文字の左横にグリーン、右横にはレッドのライン。イタリアのトリコロールカラーも導入しており、アルミニウムとラバーが織りなすモノトーンの世界が一気に色づいてきたようだ。この新作は限定1000本だが、今後も多彩なカラーリングが追加されるのではないだろうか。
アルミニウムはSSに比べて重量が3分の1なので、装着時間の長い普段使いでも負担になりにくい。ビジネスからプライベートまで、ボーダーレスでアクティブに人生を航海する人にオススメしたいGMTモデルだ。

問い合わせ先/ブルガリ/ブルガリ ジャパン TEL:03-6362-0100
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