ドキュメンタリー写真家が捉えた、コロナ禍における東京の2年間【書評】

  • 文:今泉愛子

Share:

【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】

『東京二〇二〇、二〇二一。』

03_main.jpg
初沢亜利 著 徳間書店 ¥3,850

2020年、東京はコロナ禍に覆いつくされ、オリンピックは翌21年に開催。お祭り騒ぎにはほど遠い状況で静かに幕を閉じた。そんな東京の2年間を、ドキュメンタリー写真家の初沢亜利が写真に収めた。乗客が取り残されたダイヤモンド・プリンセス号、マスクをして公園で遊ぶ子どもたち、路上飲みする若者、オリンピック開会式で打ち上げられた花火など、時系列で168枚の写真が並ぶ。果たしてこの2年間は特別だったのか、それともこれが日常になるのか。歴史的証言としても価値のある写真集だ。

関連記事

※この記事はPen 2022年4月号より再編集した記事です。