アップテンポな曲が輝きを放つ、日系アメリカ人SSWの6作目

  • 文:山澤健治(エディター/音楽ジャーナリスト)

Share:

【Penが選んだ、今月の音楽】

『ローレル・ヘル』

04_DOC250_cover.jpg

ミツキ DOC250JCD ビッグ・ナッシング/ウルトラ・ヴァイヴ ¥2,750

多くの海外メディアが2018年のベスト・アルバムに挙げた『Be The Cowboy』で、インディ界のスターへ上り詰めた日系アメリカ人シンガー・ソングライターの6作目。前作の成功を巡る代償は彼女の精神状態と音楽に影響を与えたらしく、本作は自身を見つめ直し、「すべてを受け入れ、すべてを許す」境地で制作。悲哀が潜む歌詞や曲調は健在だが、サウンドには全編で色彩が加わり、ディスコ調エレクトロ・ポップやモータウン・ビート曲など、よりアップテンポでダンサブルな曲が輝きを放つ好盤となった。

関連記事

※この記事はPen 2022年4月号より再編集した記事です。