ファンの間口を広げることができる、映像監督という職業。文化発展の一助になれたら

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    38 山田健人|映像作家

    各界で活躍する方々に、それぞれのオンとオフ、よい時間の過ごし方などについて聞く連載「MY Relax Time」。第38回は、映像作家の山田健人さんです。自身もバンド活動を行いながら、サチモス、宇多田ヒカル、ラッドウィンプスなど数多くのアーティストのミュージックビデオを手がけ、さらにライブ演出や短編映像作品にも携わるなど年々活躍の場を広げています。

    写真:殿村誠士 構成:舩越由実

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    山田健人(やまだ・けんと)●1992年、東京都生まれ。慶応義塾大学在学中に映像作家として歩みを開始。2015年にミュージックビデオの監督として実写映像の監督を務めて以来、数多くのアーティストの映像作品に携わる。19年には第22回文化庁メディア芸術祭でエンターテインメント部門新人賞。

    最近は、ミュージックビデオを手がけたアーティストのライブ演出に携わることも増えてきました。ライブ演出は本分ではないですが、親しくなったアーティストの演出では彼らの好みや思想を反映させることができます。昔から、ライブで映像表現的な演出が必要になってくるだろうと考えていましたが、それを実現できていますね。ジャンルや知名度にこだわらず、自分の領域を広げられる仕事は積極的に引き受けています。

    昨年はお笑い芸人のかまいたちさんの単独ライブで演出をしました。漫才はセンターマイク1本が基本の伝統的なスタイルで、新しいことをすればいい、というわけでもない。それでも演出でいかに可能性を広げられるか、学びの多い仕事でした。映像監督という職業を通して、ファンの間口を広げることができるんじゃないかと思っています。たとえばアーティストのミュージックビデオを観たファンがその映像自体に興味をもち、同じ監督の作品を観ることでまた別のアーティストに興味をもつ。そういった文化発展の一助になれたら嬉しいですね。

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    なにもない日でも事務所にいることが多いです。事務所だとギターも弾けますし。趣味と仕事の境目が曖昧なところがあると思います。映画を観ていても、その内容より撮り方に目が行ってしまう。どこかで仕事につながっていることが多いです。空き時間は映画やドラマといった映像作品より、本を読むことが多いですね。

    ビジネス書は素養を高められるのでよく手に取ります。小説だと谷崎潤一郎のような、映像作品では難しい想像力を求められる作風のものに惹かれます。漫画もよく読みますね。事務所に『スラムダンク』が置いてあってよく読み返しますし、最近ではホラー漫画の伊藤潤二作品を一通り読み直しました。完結した話を読むことが好きで、昔の漫画を読むことが多いですね……インタビューでこんな話をしたのは初めてです(笑)

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    たばこはミュージックビデオを撮る時によく取り入れている小道具です。文化的な背景やメッセージはヒップホップやロックバンドと相性がいいですし、単純に映えます。自分自身も撮影現場や事務所で休憩がてらよく吸います。

    友だちの家に行った時に喫煙者同士で察し合って、おもむろに換気扇の下に集まる感じは好きですね。僕がたばこを吸い始めた頃から喫煙マナーはあったので「規制が厳しくなった」「追いやられている」と思ったことはないですね。「飛行機内でたばこを吸えた」なんて、もはや都市伝説に聞こえるくらいです。マナーを守って尊重し合えればいいんじゃないかと思っています。

    問い合わせ先/JT
    www.jti.co.jp