【着る/知る】Vol.125 展示会で見つけた気になるアイテム一挙放出! 

  • 写真・文:高橋一史
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トーガがメガネブランドのユウイチトヤマ. とコラボしたサングラスコレクション。2022年春夏限りのレアなシリーズだ。

つくられたファッションアイテムが店頭に並ぶ前の最重要な工程のひとつが展示会である。各ブランドは主に春夏・秋冬シーズンにわけて会場に全サンプルを揃え、ショップバイヤーらを招く。彼らのオーダーがつかなかったり、少数すぎて生産できないアイテムは“ドロップ”すなわちボツになり、その後日の目を見ることはない。展示会はボツサンプルを含め各ブランドの提案のすべてを目にできる貴重な機会なのだ。

我々メディア関係者も展示会に行き、約半年後に雑誌やネットに掲載するアイテムをいち早くリサーチする。今回のファッション連載「着る/知る」は、そんなリサーチ時に注目したアイテムをブランド毎に一気にお見せしよう。スマホでのラフな記録写真で、場の空気を感じていただけたらと思う。

ピックアップしたのは掲載順に、トーガ ビリリース、コム デ ギャルソン、ハイク、カラー、アンダーカバー、ビューティフル・ピープル、ダブレット。これら日本のトップモードのコレクションの中から、グッズ類に的を絞った。デザイン性の強い服には苦手意識がある人でも、グッズなら着こなしに取り入れやすいはず。ドロップ品の可能性もあり各プライスは未掲載にさせていただくが、気になる人はぜひECサイトや実店舗をチェックして春の買い物を楽しもう。

トーガ ビリリース

世界に知られるウィメンズのモードブランド、トーガ。そのメンズ版のビリリースは、服以上にグッズ類にいつも目を奪われる。さりげなくウエスタンや古着のテイストが薫る、唯一無二のモードなメンズ小物だ。

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ウィメンズのトーガ プルラと同様に、メンズもシューズが充実。春夏はまず個性的なサンダルからチェックしよう。

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ウエスタン×エスニック×スポーツの、絶妙な掛け合いが美しい飾りベルト。短パン+Tシャツのアクセントに大活躍。

コム デ ギャルソン

コム デ ギャルソンの展示会は、同社が展開するメンズを一度に披露する大規模なもの。ここではオム、ジュンヤ ワタナベ マン、オム プリュスの3ブランドからグッズをセレクトした。どれも物欲が沸くクリエイティブな逸品だ。

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ポーターとコラボしてコーデュラナイロンを素材にした、コム デ ギャルソン・オムのボディバッグ。写真のような斜めがけでも、ウエストバッグにも使える。

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今季からブランド名がジュンヤ ワタナベ マンのみになった記念のシーズン。「今履きたい」と狙う人が多いフランスのパラディウムに、スカジャン風刺繍を加えた1970年代のフィーリング。

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お馴染みのニューバランスとのコラボシリーズ最新作。アイ ジュンヤワタナベ マンのネームで展開される。

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4月発売予定のナイキとコム デ ギャルソン・オム プリュスのコラボシューズ。1990年代のエアサンダーマックスがベースになった未来的な形状。

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ハイク

服でジェンダーレスラインも手掛けはじめたハイクだが、ウィメンズを主体にする姿勢は変わらない。マスキュリンを好むハイセンスな女性たちを虜にするハイクのバッグは、男性も親しみすいメンズ感覚に満ちている。

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ポーターと初コラボして制作したヘルメットバッグシリーズ。左側のショルダーストラップつきの大バッグは、ハンドルにつけたキーストラップの効果でラグジュアリーなムードに。
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内部の裏地は通称玉ねぎ型のステッチを用いたミリタリーキルト。
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ハンドルが長く肩がけしやすい横長タイプは、ファスナーについた長いタブがエレガント。

カラー

さまざまな素材や色を複雑に絡み合わせる服と呼応させる小物もまた凝ったミックスデザイン。カラーの今季は壊れたものを修繕したようにホチキス留めしたアイディアが楽しい。遊び気分でいっぱいのラインアップだ。

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リメーク風のつぎはぎパッチワークが斬新なスニーカー。
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ホチキス留めパーツを内部に仕込み透明PVCで覆った、超個性的なバッグ。背面の銀面には服の取り扱い説明が手書き文字で大胆に描かれている。
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同バッグのサイドの底には、子供時代を思い起こさせる使い古しの三菱鉛筆が。鉛筆もショルダーストラップの金具も中に封じ込められ使えないアート発想。

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アンダーカバー

今季コレクションのテーマは千利休の言葉「一期一会」。かの茶人の装いを現代的にアップデートしたような和風のものや、自然界に馴染むアイテムが多数登場している。人気が高まる日本的な暮らしにフィットするコレクションだ。

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自社ショールームで行われた展示会では、千利休スタイルのマネキンが出現。
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茶人が好んだ宗巧頭巾を模した帽子がバリエーション豊富に展開されている。さらに気になるのが右の雪駄だ。
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フットザコーチャーとのコラボで、同ブランドのシャークソールの雪駄に基づくデザイン。サンダルとして履けて、流行中のボリュームのある服装によく馴染む。

ビューティフル・ピープル

こちらもハイク同様にウィメンズが主軸だが、男性が身につけやすい服やグッズ類が見つかるから見逃せない。時代感を取り入れて旬のムードを出すセンスにも定評がある要注目のブランドである。

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初コラボしたコンバースのハイカット厚底シューズ。ゴアテックス搭載で防水性に優れ、実用的なのがビューティフル・ピープルらしいモノづくり。
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定番的に展開されているチェーンつきのミニがま口ケース。ネックレス代わりに首からさげたり斜めがけしてトレンド気分を味わおう。

ダブレット

ユーモアと実験精神を二本柱に、工場との関係性も密にして新しいモノづくりに挑戦し続けるダブレット。モード通に絶賛される稀有な前衛ブランドだ。今季はSDGsが席巻する現在のファッションシーンへのダブレット流回答が皮肉たっぷりに繰り広げられている。

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オリーブで染めた生地の服の背中には、“オリーブ染め”のプリント。ユーモアプリントもハイクオリティなのがダブレットの底力。
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植物染色に由来して、アクセサリーも野菜!ネクタイは長ネギで、スタッズネックレスはなんとにんじんだ。
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砂浜やぬかるんだ道を歩くと足跡が恐竜になる、“本気でふざけた”サンダル。製造を手掛けたのは世界に名だたるサンダルブランドのスイコック。
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こちらの足跡は熊。ダブレットが生き物と関わるとこうなるという、見本のような一足。

今回のトリにお届けしたダブレットに代表されるように、日本モードのグッズ類はポップな遊び心に満ちている。ここに掲載した品以外にも、日常を心楽しくさせるアイテムがたくさんある。掲載ブランドのうちハイクとダブレット以外は直営店があるので、自分だけの愛用品を探しに訪れてはいかがだろうか。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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