生産者自ら手がけた美しき映像で伝える、三重が誇る伝統・地場産業の魅力

  • 文:Pen編集部
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伊賀くみひも、尾鷲わっぱ、松阪木綿、四日市萬古焼など、三重には長い歴史を誇るさまざまな伝統産業が根付いている。動画ディレクション:谷山武史(ブエノ) 動画撮影:森山将人 動画編集:本間和基

歴史ある三重の伝統・地場産業は、⻑い年月をかけて脈々と技術や精神が受け継がれている。生産者たちは、伝統を次代へ伝えていく使命感や覚悟をもち、真摯にものづくりに向き合う。

そのようにして生まれた製品は、他では決して真似のできない唯一無二のものだ。この記事では、8軒の生産者たちが自ら手がけた30〜90秒ほどの映像とともに、彼らのものづくりに対するメッセージを伝えていく。

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藤総製陶所

三重を代表する焼き物のひとつ、四日市萬古焼の窯元である藤総製陶所。急須や土瓶などを中心に、日常を彩る美しい陶器をつくっている。また、自社で釉薬を調合することで、他社ではできない志野釉や灰釉を施した製品づくりにも力を入れる。

素材である土の分割から、形成、焼き、仕上げまでの一連の流れがわかる本映像。わずか数分間だが、霧吹きで水分を加えながら成形する場面や窯入れの様子まで含め、ていねいに映し出されている。

クラフトアルマジロ

モータースポーツの街、鈴鹿市。この地でバイクのレーシングパーツを製造するクラフトアルマジロは、精密な金属加工技術を活かしたカップやタンブラーづくりなどさまざまな製品を提案している。

金属製品はオートマチックな流れ作業でつくられている印象があるかもしれないが、人の手により仕上げられている様子が臨場感あふれる現場の作業風景とともにストレートに伝わってくる。

ユニオン真珠

ユニオン真珠は1958年の創業以来、真珠の仕入れ・加工・卸業を一貫して行っている。国内外の養殖場まで足を運び、一つひとつ品質を確認・吟味して真珠を買い付ける。アコヤ真珠、南洋真珠(白蝶・黒蝶真珠)ともに業界トップクラスの仕入れ量を誇っている。

仕入れた真珠本来の美しさを最大限に引き出すため、自社で研究開発された工程を経て、熟練の職人が品質を細かく管理。光り輝く真珠の美しさを、この映像を通して確かめてほしい。

角屋

菰野町の角屋は、国際コンテストで数々の金賞を受賞した自家製の手づくりハム、ソーセージ、ウィンナー、ベーコンなどの製造・販売を行う。

製造工程が映し出される映像には多幸感あふれるサウンドを流しながら、生産者自身による製法のこだわりの語りも盛り込まれている。親子ふたりのハムづくりに対する情熱を感じられる。

伊勢製餡所

三重県を流れる日本一の清流「宮川」の伏流水、北海道十勝産の小豆、砂糖をふんだんに使用した餡を生産している伊勢製餡所。

餡の製造工程を写した映像の間に、餡づくりに対する姿勢について生産者が視聴者に直接語りかける場面も挟み込まれる。観るものを惹きつける強さを備えている。

山藤

山藤は三重県南部の南伊勢町を拠点とする水産加工企業だ。年間通して伊勢海老やアワビをはじめとした多様な魚の水揚げがあり、鮮魚を用いた天塩天日干しの干物の製造や海産物の販売を行う。

「魚の水揚げから食卓に並ぶまで」と題された本映像ではさまざまな情報が凝縮されている。風光明媚な漁港の景色から一変、多種多様な魚の写真を次々と映し出した後に、ハイスピードで流れる調理の様子をテロップとともに見せてくれる。

蒼築舎

蒼築舎は天然素材を活かした土壁や漆喰などを手がける左官職人の集団だ。伝統的な左官の技や、古来伝承してきた日本文化を“いまを生きる人”に向けて改めて創造する。

キャンプ場を舞台に、ポータブルな土製かまど「コヘッツイ ハジメ」を用いた調理の様子が、火にスポットを当てつつムーディなサウンドとともに洗練された演出で照らし出されている。

日印食品開発

イベントを中心に地元食材を使ったナンやカレーを販売する日印食品開発。国内外の店舗に向けて、「マハラジャのだいどころ レトルトカレー」「HALAL製品」「手焼きナン」「カレー粉」などの販売も行なっている。

「チーズナンができるまで。」と大きくテロップが入ったこちらでは、炭火で一枚一枚チーズナンを焼いている様をわかりやすく見せてくれる。現場の空気感も伝わってくるはずだ。

問い合わせ先/三重県雇用経済部 三重県営業本部担当課
TEL:059-224-2336