映画『ゴーストバスターズ/アフターライフ』のあらすじと見どころ。伝説の80年代SFアクションが帰ってきた!

  • 文:上村真徹

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1980年代を代表する大ヒットSFアクションの正統な続編『ゴーストバスターズ/アフターライフ』の見どころやあらすじを紹介する。

【あらすじ】あの死闘から30年…封印されたゴーストたちの復讐が始まる

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科学が大好きな少女フィービー(中央)は、ゴーストバスターズの一員だった祖父が遺したゴースト退治道具やキャデラック<ECTO-1>を発見する。

1984年に公開されるや全米・日本で年間最高の興行成績を記録し、No Ghostのマークやレイ・パーカーJr.のテーマ曲が社会現象を巻き起こした『ゴーストバスターズ』。同作とその続編『ゴーストバスターズ2』の監督を務めたアイヴァン・ライトマンが、息子ジェイソン・ライトマンにメガホンを託した正統な続編『ゴーストバスターズ/アフターライフ』が2月4日から劇場公開される。

友達付き合いが得意ではなく科学が大好きな少女フィービー(マッケナ・グレイス)は、祖父が遺した田舎町の古い屋敷に家族と共に引っ越す。ある日彼女は、リビングの床に施された仕掛けに気づき、さらに祖父の地下室で見たことのないハイテク装備の数々を見つける。実は彼女の亡き祖父イゴン・スペングラーは、かつて30年前にニューヨークをゴーストたちから救ったゴーストバスターズの一員だったのだ。だが、フィービーが床下にあった装置「ゴーストトラップ」を誤って開封してしまったため、ゴーストたちが町に解き放たれてしまう。フィービーは祖父の意志を受け継ぎ、ゴーストたちを再び封印するため戦いに挑む。

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【キャスト&スタッフ】世代を超えて受け継がれた『ゴーストバスターズ』のDNA

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フィービーが通う学校の教師グルーバーソン先生を演じるのは、『アントマン』でおなじみ人気コメディ俳優のポール・ラッド。

本作の監督を務めるのは、『ゴーストバスターズ』『ゴーストバスターズ2』のアイヴァン・ライトマン監督の息子であるジェイソン・ライトマン。『JUNO/ジュノ』『マイレージ、マイライフ』など洗練された語り口の作品で監督として成功を収めたジェイソンが『ゴーストバスターズ』というSFアクションを手がけるのは意外だが、幼い頃から撮影現場に訪れて父アイヴァンの監督業を間近で見てきたというだけあって、『ゴーストバスターズ』ならではのエッセンスを現代的なタッチで見事に再現している。

なお、30年後の物語ということで、主人公はオリジナル版でハロルド・レイミスが演じたスペングラー博士の孫へと世代交代。『gifted/ギフテッド』の天才少女役が印象的だったマッケナ・グレイスが孫娘フィービーを、そして『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』のフィン・ウルフハードが彼女の兄を、それぞれ『ゴーストバスターズ』の世界観を楽しんでいるかのように好演。また、フィービーたちに初代ゴーストバスターズの存在を教えるグルーバーソン先生を『アントマン』のポール・ラッドが演じ、フレッシュな子役たちを頼もしくサポートしている。

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【見どころ】単なる懐古主義に陥らない続編

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30年前にニューヨークで大暴れしたマシュマロマンがミニサイズになって再登場。

『ゴーストバスターズ』シリーズといえば主要キャストを女性に一新した2016年のリブート版が記憶に新しいが、物語や人物設定にオリジナル版とのつながりは一切なかった。しかし今回の作品は、初代ゴーストバスターズの孫がゴースト退治に挑む主役となり、ゴーストマークが描かれたキャデラック「ECTO-1(エクトワン)」やゴースト捕獲装置「プロトンパック」など懐かしのガジェットも活躍。さらに“ミニ・マシュマロマン”をはじめとする恐ろしくも愛らしいゴーストたちや、誰もが知っているあのテーマ曲など、オリジナル版のエッセンスが余すところなく継承されている。

それでいて、単なるリバイバルに終わっていないのが本作の真骨頂。ジェイソン監督は『ゴーストバスターズ』らしいワクワクとユーモアを“継承者”となる子どもたちの目線で再現し、まるで見ている側も初代ゴーストバスターズのDNAを継承しているかのような楽しさを味あわせてくれる。また、パワーアップした新たなゴーストを登場させるなど、現代エンターテインメント映画のスタンダードに堪えうるスリルやスケールも詰め込んでいる。

その出来栄えにはオリジナル版のキャストたちも満足していて、ビル・マーレイは「ジェイソンは『ゴーストバスターズ』の息子として育ったから、彼は彼なりのアイデアで素晴らしい続編を作ってくれた」と絶賛。ダン・エイクロイドも「本作には新しいゴーストも登場し、今までにない楽しさがある。昔のように映画館で観た後、もう一回行列に並び直して観たくなると思うくらい素晴らしい作品になっている」と太鼓判を押している。

オリジナル版のアイテムや精神を忠実に再現しつつ、映像のクオリティやスケールにおいて現代レベルへとアップデート。かつて『ゴーストバスターズ』をリアルタイムで見た世代も、オリジナル版を知らない若者世代も楽しめる、往年の名作映画の続編として理想的な作品と言えるのではないか。

『ゴーストバスターズ/アフターライフ』

監督/ジェイソン・ライトマン
出演/マッケナ・グレイス、ポール・ラッドほか 2021年 アメリカ映画
2時間4分 2月4日(金)より全国ロードショー

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