他者の利益を優先する「利他」の、 “押しつけがましさ”を考える【書評】

  • 文:今泉愛子
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『思いがけず利他』

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中島岳志 著 ミシマ社 ¥1,760

自分よりも他者の利益を優先する「利他」に注目が集まっている。東京工業大学の未来の人類研究センターで利他プロジェクトに取り組む著者は、利他の“押しつけがましさ”を指摘し、自らの意思ではなく無意識に行われた利他こそ、本質ではないかと提言。人の思いがけない言動について考察を深める。災害時に駆けつけるボランティアが、考えるよりも先に身体が動いた場合と「評価されたい」という動機から取り組んだ場合とではなにが違うのか。議論を深めながら、人と人とのつながり方を問いかける。

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※この記事はPen 2022年2月号「日本の建築、ここが凄い!」特集より再編集した記事です。