【Color of Japan 日本の魅力、再発見】知床の大自然を染める<茜色>の夕暮れ

  • 文:岩崎香央理

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<知床:360° VR映像>
VRグラスをお持ちの方は、ぜひご使用してお楽しみください。

<知床:エリア映像>
全画面にして、ハイビジョンの映像の迫力をお楽しみください。

北の大地の最果てに、<茜色>の夕焼けを探しに行く。
誰の記憶の中にも灯る、懐かしく暖かく、少し寂しいような、暗い赤色。世界自然遺産・知床を旅する目的は人それぞれだが、なにもない自然に身を置き、何万年も前から変わらない光景を心に刻む、ただそれだけを旅の足跡として数えるのも素敵だ。


オホーツク海に面した観光の拠点・ウトロ発のクルージングで、知床半島を海から眺める。流氷に削られた断崖や、海鳥だけが降り立つ岬を、オホーツクに落ちていく夕日が照らす。河口付近の浜辺にサケマスを獲りに来たクマの親子を、運が良ければ目撃できるかもしれない。

北東に細長く突き出た知床半島は幅が狭く、海と山が近接している。起伏に富んだ景勝地の数々は「知床八景」と称され、シカやキツツキなどの野生動物を身近に観察できる知床五湖をはじめとして、フレペやカムイワッカといった名のついた滝も人気がある。湖や湿原から仰ぎ見る知床連山であったり、知床峠から見渡す羅臼岳や北方領土など、雄大な景色がさらなる旅情を掻き立てるだろう。


暮れていく水平線の向こうには、また別の島と大陸があり、違う国があることを私たちは知っている。この赤を茜色と名づけた時代の人が行く由もなかった場所にも、旅立つことができるのだ。

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知床半島の遠景.jpg
<知床半島の遠景>
茜色に染まるオホーツクの海と、風光明媚な岬が連なる知床半島のウトロ側。

知床五湖.jpg
<羅臼岳>
知床峠から羅臼湖へ続く湿原には、一の沼から五の沼までが点在する。三の沼では、晴れていれば逆さ羅臼岳が望める。

知床峠.jpg
<オホーツクに沈む夕日>
ウトロ側の岬は切り立った断崖が多く、お気に入りの夕日スポットを探すのもいい。

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