髙橋恭司の写真展「益子人」が開催! テーマは益子に暮らす500人

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    益子町出身で東京を拠点とし、国際的にも高い評価を得ている写真家、髙橋恭司の写真展が9月17日より開催する。髙橋は1990年代から広告やファッション写真、国内外の雑誌等の撮影で活躍し、コマーシャルフォトの領域においても、どこかで見たような写真ではなく、常に新しい地平を切り開く圧倒的な世界を見るものに提示し続け、後に続く写真家たちにも大きな影響を与えてきた。

    作家としても、公立の美術館やホワイトキューブだけでなく街角の小さなカフェギャラリーまで、さまざまな場所で発表を続け、毎回、新しい試みを伴う写真集の発行も続けている。キャリアを積んでなお、絵画や書にも表現の幅を広げ自由に柔軟に前へ進む髙橋は、近年、高校までを過ごした益子の人々とやわらかくも創造的な関係性を結び直している。

    陶芸美術館では初めてとなる髙橋の同写真展は、益子に暮らす人々との共同制作。2020年の秋から21年の夏にかけて、70年前に製造されたハッセルブラッドで0歳から94歳まで500名を越える人々の「顔」を撮り下ろした。地域のサロンのような場所で、集落の畑で、店の軒先で、陶芸家の工房で、草刈りや環境整備のためにボランティアが集まる丘などさまざまだ。

    「マスク外すの?」「笑った方がいいんかい?」「なんだ、もう撮ったの、早いんだなずいぶん」
    「明日、美容院の予約を入れているから、明日の方がよかったわ、あはは」


    新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、顔の半分をマスクで覆い隠す日々が続いているこの時代に、現実世界の切実な日常の舞台で、髙橋恭司が撮り下ろした同じ土地に暮らす人々の500人の肖像が並ぶ時、私たちはなにを見ることができるのか?

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    髙橋は今回の展示にあたってこのように語っている。「僕の今回の撮影人数は、500人。 これも僕の友人からのアイデアだった。『五百羅漢にする?』という友人の言葉。 僕は益子出身の写真家だが、今回、たくさんの友人の支えで、 益子の現代の『五百羅漢』を撮ることができて、ほんとうに、ほんとうに嬉しい」

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    開催期間:9月17日〜11月14日
    開催場所:栃木県芳賀郡益子町大字益子3021 益子陶芸美術館/陶芸メッセ・益子 第3展示室 +旧濱田庄司邸
    開催時間:9時半〜17時(9月〜10月)、9時半〜16時(11月)
    休館:月曜日(祝休日の場合翌日)、10月4日〜9日(展示替え休館)
    入場無料
    http://www.mashiko-museum.jp

    ※開催日時・内容などは変更となる場合があります。事前に確認をお薦めします。