アンビエンテックの新作は、吉添裕人がデザインした火の「ゆらぎ」を再現した照明

  • 文:荒井貴彦
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吉添裕人氏のデザインによるポータブル照明「hymn(ヒム)」

ポータブル照明ブランド・アンビエンテックは、空間デザイナー吉添裕人氏のデザインによる「hymn(ヒム)」を9月5日(日)に発売開始する。同商品は吉添裕人が初のプロダクト製品のデザインを手掛けた。2019年にミラノサローネで開催されたサローネサテリテにてプロトタイプ作品として発表され、アンビエンテックよりポータブル照明として製品化される。

アンビエンテックは、人の暮らしに長く寄り添うコードレス照明を得意とする日本の照明ブランド。同商品は「火」という原始的な明かりを再解釈した吉添のプロトタイプ作品を、2年間の開発期間を経て、製品版「hymn」として昇華させた。

レンズの仕組みと振り子の動きから生まれたペンデュラムレンズの下部より光を投射すると、屈折の効果によってレンズパーツの上部先端に光が浮かび上がる。レンズは振り子と磁力による動きの効果によって不規則に揺らぎ、自然の炎のようなテクスチャーを作り出す。

使用されているLEDランプは本物のろうそくと同程度の色温度である2000K(ケルビン)。スイッチを入れると磁石の作用により不規則な動きを伴って、ペンデュラムレンズ先端に自然な灯りを灯す。消灯するとき一瞬、光が強くなってから消える佇まいは、あたかも本物のろうそくのようだ。

吉添裕人は「火の利用によって人間の文明は急速に進化を遂げました。その周りには人々が集い、祈り、食べ、語らい、太古から積み重なった磁場が存在するような気がします。火を見つめ直すこと、光を見つめ直すことは人の営みを見つめ直すことと同義だと思うのです」とコメント。

「火」のゆらぎは見る人に癒やしを与え、深い情感を生み出すことだろう。

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問い合わせ先/株式会社アンビエンテック
https://ambientec.co.jp/